超音波検査機

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簡単にいうと…

超音波検査機とは

 超音波の反射によって、生体・物体内部の視覚イメージを生成する

技術個体です。

医療・材料工学・建築などの分野で用いられています。

ここでは医療用の超音波検査機について説明します。

詳しくいうと…

超音波検査機は、医療用として、妊娠中の胎児の画像を見させてくれるほか、心臓や血管や内臓など体内のいろんなところをスキャンして医師の診断を助けています。

病院では、超音波検査のことを「エコー検査」とも呼びます。

構造と仕組み

超音波検査機はだいたい左図のようなユニットに分かれています。

まずは超音波を発するプローブ(探触子)、その超音波発生回路や電源回路を備えた電源/処理ユニット、超音波出力や画像出力などの設定を行なう操作卓、画像を表示するディスプレイなどです。

 

 

使い方としては、まずプローブを生体(人間や動物)に近づけて、超音波を発射します。

生体内部の骨や、組織同士の境界に当たると、反射し、プローブの方へ超音波が返ってきます。

このとき、超音波の「音速」と反射するまでの「時間」が分かっているため、該当箇所との「距離」を割り出すことができ、この各ポイントに対する距離によって、生体内部の画像を生成することができます。

 

以上のように超音波検査機は、超音波の反射によって生体内部の器官や組織の視覚イメージを生成することで、今日も胎児の様子や心臓・内蔵・乳房・筋肉などに病巣がないかを調べてくれるのでした。

 

・超音波検査機は、超音波の反射によって距離を計算して、生体や物体内部の画像イメージを生成するよ
・超音波の「速度」と反射する「時間」がわかれば、「距離」を割り出せるよ
 

さらに知りたいなら…

絵とき 超音波技術 基礎のきそ(2007年)
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超音波を応用する幅広い技術(超音波検査機、超音波洗浄機、ソナーなど)をわかりやすいイラストつきで紹介する1冊です。

超音波という現象の基礎についても解説されているので、超音波技術の全般を一通り概観したい方向けです。

 

つまり…

超音波検査機とは

 超音波の反射によって、該当箇所との距離を割り出し、生体・物体内部の視覚イメージを生成する

技術個体なわけです。

 

波が反射する時間と速度をもとにその距離を測る、という手法は、音波だけでなく電波の分野でもレーダーやGPS(衛星測位システム)として用いられておるのぉ。

歴史のツボっぽくいうと…

  • 1880年
    圧電効果の発見
    フランスの物理学者ピエール・キュリーが圧電効果を発見。電気信号から振動を生み出す手法が可能となる。

  • 1940年
    超音波検査機の発明
    アメリカの物理学者フロイド・ファイアーストーンが初の超音波検査機を発明する。

  • 1941年
    脳のスキャニング
    オーストリアの神経学者カール・テオ・ドュシークらが、超音波検査機を用いて初めて人体(脳)のスキャニングを行なう。

  • 1940年代
    医療への応用
    アメリカの医者ジョージ・ルードヴィヒが超音波検査機を医療用へ初めて適用する。

 

 

<参考文献>(2019/08/16 visited)

超音波 - Wikipedia
超音波検査 - Wikipedia
Medical ultrasound - Wikipedia
医療関係確認画面:日本光電
超音波ハンドブック|超音波の可能性|本多電子株式会社
「超音波ハンドブック」の紹介ページになります。本多電子では超音波洗浄機・魚群探知機・顕微鏡など超音波応用製品の開発から製造までを行い、超音波応用技術の先駆者として豊かな社会づくりに貢献しております。
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