#2020/09/17 縦割りが生じるくらい、『行政機関』はたくさん分かれていたりします。

冷凍サイクル

工学原理
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簡単にいうと…

冷凍サイクルとは

 冷媒という特殊な物質を使って、熱を移動させる

技術原理です。

詳しくいうと…

グラフを準備

この冷凍サイクルのはたらきをみる前に、あるグラフを用意しましょう。

たとえば、「」を与えて、お湯を沸騰させると、水(液体)は蒸気(気体)になりますね。

また、「圧力」が高いとこの沸点は低く、低いと沸点は高くなります。

(低圧の富士山山頂では、約90℃が沸点になります)

 

この「」と「圧力」を使ってグラフをつくると、

下図のように、液体⇔気体がどのような条件で変わるのかが明確になります:

これはモリエール線図(p-h線図)とも呼びます。

グラフ内X軸の「比エンタルピー」とは、とりあえず「」のことです。

 もうすこし言うと、たとえばお湯を沸かして、お鍋の蓋が持ち上がるとき、「お湯のエンタルピー = お湯の温度 + 蓋を持ち上げた運動エネルギー」という風に、その物質の「熱量」と、外部へ与えた「仕事量」の総和がエンタルピーです(ざっくり)。また、「比」=”単位質量あたりの”という意味です。お湯”1kgあたり”いくらの熱量+仕事量があるか?

 

さて、いま液体状態である冷媒に対して

この上げてあげると…

液体分子が自由に動きはじめて体積膨張し、

半液体・半気体の湿り蒸気へと変化します。

温度が上がると or 圧力が低くなると ⇒ 体積が広がる、というシャルル=ボイルの法則を参照

 

次に、ここからさらに圧力上げてみると…

さらに体積が膨張し、気体分子の運動エネルギーの高い

過熱蒸気という気体へと変化しました。

 

このように、熱と圧力の増減に応じた

冷媒の位相変化(液体⇔湿り蒸気⇔過熱蒸気)が

このグラフから読み取れますね。

 

冷凍サイクルのグラフ

ではここから、エアコン冷蔵庫で用いられる冷凍サイクルという仕組みを、

このグラフ上にプロットして、その循環を読み取ってみましょう。

この循環には、次の4つのモメントがあります:

 ①膨張弁(圧力↓)

 ②蒸発器(↑)

 ③コンプレッサー(↑&圧力↑)

 ④凝縮器(↓)

それぞれ確認してゆきましょう。

上述①~④の技術要素、また、それらを用いる技術個体については、次の用語も参照ください。

 

①膨張弁(圧力↓)

まず冷媒は、膨張弁の狭い隙間を通り抜けることで、

その圧力が下がります。

湿り蒸気域へ移動したのがわかりますね。

この蒸発器を通過することで、冷媒は気液混合状態になりました。

またこのとき、断熱膨張(熱の出入りがない状態で体積が広がる)により、冷媒の温度も下がります。

「温度が下がるのに、なんでグラフ上のエンタルピー値は変化してないの?」と思われるかもしれません。この膨張弁では、膨張前後で冷媒自身の総熱量(エンタルピー)が変化しません。これは、膨張弁の孔に絞られる際に、速度が小さければエンタルピーは変化しないが、圧力降下に伴い温度は低下するという、ジュール=トムソン効果によるものだそうですが、じつはよくわかりません、ごめんね。わかったら書きます。

 

②蒸発器(熱量↑)

次に冷媒は、蒸発器を通り抜けることで

その冷たい温度をパイプ外に放出して=パイプ外のを吸収します。

冷房エアコンならここは室内機にあたり、このタイミングで室内を冷やします。

冷媒が外部のを吸収するので、冷媒の温度は上がります。

冷媒のが右方向へ上昇して

グラフ右側の過熱蒸気域へやってきたことがわかりますね。

 

③コンプレッサー(熱量↑&圧力↑)

冷媒は、続いてコンプレッサー(空気圧縮機)にかけられ、圧力上がります。

 

また、このときの断熱圧縮(外部へ熱が逃げないような圧縮)により、

コンプレッサー自体の運動エネルギーが、冷媒にかかる圧力だけでなく

冷媒の温度上げます。

このコンプレッサーを通り抜けることで、

冷媒は引き続き過熱蒸気の状態、しかも高圧になっています。

 

④凝縮器(熱量↓)

最後に、凝縮器(=空気交換機)を通ることで

冷媒のがパイプ外へと逃げてゆきます。

冷房エアコンの場合、ここは室外機にあたります。

このため冷媒のが下がり、

湿り蒸気域を通り抜け、左側の過冷却域へと戻ってきました。

ふたたび冷媒は液体状態になります。

 

ひとめぐりしてみて

以上の1サイクルを基本として、

②の蒸発器で吸収した熱を、

④の凝縮器で排熱することで、

冷凍サイクルを一方の場所から他の場所へ移動させることができます。

 

このサイクルにおいて、

①の膨張弁と、③のコンプレッサーは、

圧力を増減させることで、②と④のあいだを渡しします。

 

こうして冷凍サイクルは、エアコンや冷蔵庫などで、

①→②→③→④→①…の冷媒循環サイクルを繰り返すことで、

熱をある場所から別の場所へと移動させ続けることができるのです。

 

以上が冷凍サイクルの仕組みです。

 

冷凍サイクルは、冷媒という特殊な物質を液体にしたり気体にさせたりしながら、をある場所からべつの場所へと移動させるよ(吸熱→排熱→吸熱→…)
・この技術原理は、エアコン冷蔵庫などの技術個体で実装されていて、それぞれ膨張弁蒸発器コンプレッサー凝縮器などの技術要素で構成されているよ
・この技術原理は、熱力学的サイクルのひとつで、ヒートポンプとも呼ばれるよ
 

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空気調和の概念と設計についても書かれているため、幅広く空調についても学ぶことができます。
 

つまり…

冷凍サイクルとは

 循環する冷媒の熱や圧力を上げ下げしながら熱を移動させる

技術原理ということです。

また、熱や圧力を上げ下げさせる技術要素として、膨張弁やコンプレッサーなどがあります。

 

熱と圧力を操作するだけでなく、ついでに熱も移動させてしまうとは、とんでもない工夫じゃな!

 

歴史のツボっぽくいうと…

(調査中です)

 

 

<参考文献>(2018/08/17 visited)

熱力学:エンタルピー
エントロピーとは別物だよ。
内部エネルギーとエンタルピーをわかりやすく解説!
今回のテーマは「内部エネルギー」です!すっごいコアな内容ですね。でも「物理化学が分からない!」って人は、だいたいがここでつまづいているはずです。すごく厳密な話をはじめから理解するよりも、定義を知って、それが使えるようになることがまずは重要で
熱力学:ジュール・トムソン効果
恩恵を受けているにも関わらず、誤解は大きい。
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