この用語のポイント
簡単にいうと…
外燃機関とは
熱機関の一種で、外側で燃焼させたときの熱を受けることで駆動するエンジン
の総称です。
内燃機関が登場する19世紀まではメジャーな動力源でした。いまでも、発電機の動力として利用されています。
なお、「機関」とは英語engineの和訳なので、「外燃エンジン」と呼んでも差支えありません。
詳しくいうと…
外燃機関は、エンジン外部で燃焼させたときの熱エネルギーを受けることで、運動エネルギーを得るものの総称です。
仕組み
この内燃機関の仕組みは、だいたい下図のような感じです:
エンジンの外部のどこかで、火が燃えており、熱が発生しています。
この熱を外側から受けることで、エンジン内部ではいろいろなことが起こります。
この結果、運動エネルギー(主にシャフト(軸)の回転運動)が外部に対して与えられます。
種類
では、外燃機関のエンジン内部で起こっている「いろいろなこと」とはなんでしょう?
この「いろいろなこと」が、熱によってお湯が沸かされ蒸気が生じ、その蒸気の勢いでピストン/シリンダーやタービンを動かしている場合、その外燃機関は蒸気エンジンと呼ばれます。
また、その「いろいろなこと」が、熱によってピストン/シリンダーを直接温めている場合、その外燃機関は(現在では)だいたいスターリングエンジンです。
外燃機関の種類:
・蒸気エンジン
・スターリングエンジン
・バキュームエンジン
さらに知りたいなら…
つまり…
外燃機関とは
外側で燃焼させたときの熱を受けることで駆動するエンジン
の総称というわけです。
燃焼が、エンジンの内側で起きていれば「内-燃機関」、エンジンの外側で起きていれば「外-燃機関」か…まことにシンプルな名称よのぉ。
歴史のツボっぽくいうと…
紀元1世紀頃 アレクサンドリアの工学者・数学者ヘロンが
蒸気の噴射を利用して回転する球について記述を残す。
1690年 フランスの物理学者ドニ・パパンが
蒸気の凝縮現象に伴う減圧を利用して大気圧によりピストンを上下動させる
機関を考案する。
1698年 イギリスの軍人・発明家トマス・セイヴァリが
蒸気の凝縮現象を利用した揚水ポンプを開発する。
1712年 イギリスの発明家トマス・ニューコメンが
鉱山の排水用として実用的な蒸気エンジンを製作する。
1769年 イギリスの技術者ジェームズ・ワットが
ニューコメンの蒸気エンジンの改良型を製作する。
1816年 スコットランドの牧師ロバート・スターリングが
スターリングエンジンを発明する。
1882年 スウェーデンのド・ラバルが衝動式タービンを開発する。
1884年 イギリスのパーソンズが反動式タービンを開発する。
<参考文献>(2018/09/22 visited)