ディーゼルエンジン

技術要素
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この用語のポイント

・内燃機関(レシプロエンジン)の一種だよ
・燃焼行程時、ガソリンエンジン点火プラグを用いた火花着火型であるのに対して、ディーゼルエンジンはインジェクタを用いた圧縮着火型だよ
自動車に搭載される場合、燃料はガソリンではなく軽油で、走行条件しだいではガソリンエンジンよりも燃費が良いよ

簡単にいうと…

ディーゼルエンジンとは

 ガソリンエンジンのように火花を散らすのではなく、気体燃料を圧縮空気へ直接噴射することで着火させる

技術個体です。

詳しくいうと…

ガソリンエンジンの場合、シリンダー内部での着火のために、点火プラグによるスパークを利用します。

このとき、点火に供される圧縮気体は、気化燃料と外気との混合気体です。

 

他方、ディーゼルエンジンでは、点火プラグではなく

インジェクタを用います。

ディーゼルエンジンの場合、圧縮気体は外気だけです。

ガソリンエンジンが吸気弁の手前でインジェクタから燃料を噴霧していたのに対して、

ディーゼルエンジンは直接シリンダー内部で噴霧します。

 

このとき、シリンダー内部の圧縮空気はだいたい600℃の熱さです。

その熱々の圧縮空気内に、軽油などの気化燃料を噴霧してあげることで

一気に点火、燃焼します。

 

また、ディーゼルエンジンはシリンダーのサイズアップに制限がなく、大型化が容易のため、たとえば大型船舶などでよく用いられています。

 

そのほかの、サイクルにかんする特徴はガソリンエンジンとおおよそ同じですので

詳しくは下記ガソリンエンジンの用語記事を参照ください:

ガソリンエンジン
ガソリンエンジンは、所定の行程(①吸気→②圧縮→③燃焼・膨張→④排気の4ストローク型)を繰り返し続けるよ

 

 

・ディーゼルエンジンは、着火のために点火プラグではなくインジェクタを用いるよ
・着火の際には、燃料-空気混合気体ではなく、吸入した空気単体に対して気化燃料を吹きかけるよ
・大型化が容易なので、大型船舶などでも用いられているよ
 

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つまり…

ディーゼルエンジンとは

 点火プラグの要らないレシプロエンジンな

技術個体ということです。

 

 

ディーゼルエンジンは、基本的に大型低速に向いているから、大型の船舶などにも搭載されておるんじゃの。

歴史のツボっぽくいうと…

1891年 イギリスの発明家アクロイドが

     加圧式燃料噴射装置を使った内燃機関(焼玉エンジン)を製造する。

1892年 ドイツのルドルフ・ディーゼルが

     アクロイドのエンジンを発展させた特許を取得する。

1903年 ロシアの造船所で

     ディーゼルのエンジンを搭載した石油タンカーが製造される。

1922年 ドイツのベンツ社がディーゼルエンジン搭載のトラクターを製造する。

1933年 フランスのシトロエン車がディーゼルエンジン搭載の乗用車を製造する。

 

<参考文献>

ディーゼルエンジン
自動車エンジンの仕組み
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