簡単にいうと…
農業機関とは
農産物の生産・販売にかかわる組織
という社会機関です。
詳しくいうと…
農業の機関とは?
農産物には、それを生産する側と、消費する側、それぞれに応じた社会機関があります:
生産者側の機関
生産者側には、何といっても農家さんたちや、植物工場の管理企業がいます。
畑や田んぼを管理して、野菜・果物が上手く実るまで丹念にフォローします。
そして、農家さんをさらにフォローする農業協同組合(JA)が、
また、この農業協同組合(JA)をさらにさらにフォローする農林水産省は、
農産物の供給量調整、安全管理、農業の機械化・IT化推進などを支えています。
消費者側の機関
収穫された農産物が、わたしたち消費者のもとまで届くまでのルートには、
農業協同組合(JA)、卸売業者、小売店(スーパーなど)などが介在しています。
農産物の供給の仕組み
農家・植物工場にとって、農産物の販売ルートは、主に3種類あります。
(1)農協出荷
多くの農家さんが利用している通常ルートです。販売は農協に任せられるメリットと、仲介者が多いため高価格になるデメリットがあります。
(2)契約出荷
農家・植物工場が、特定のスーパーやレストランなどと契約を結び、出荷する形態です。手間はかかりますが、出荷量と売価を直接把握できるメリットがあります。
(3)直売・ネット通販
農家・植物工場が、私有地/道の駅/ネットなどを通じて、農産物を直接消費者へ販売する形態です。この場合、低価格に抑えられるメリットの一方、個々の販売量が限られるため売れ残り管理のデメリットがあります。
以上のように農業機関は、農産物の生産・消費の仕組みを支えるメカニズムとして、今日もわたしたちの家庭へ野菜や果物を届けてくれているのでした。
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つまり…
農業機関とは
農産物の生産・販売にかかわる組織
という社会機関なわけです。
歴史のツボっぽくいうと…
- 紀元前24世紀頃農業の興りイスラエルのガリラヤ湖岸で、23,000年前の農耕の痕跡(オオムギ、ライムギ、エンバク、エンメル麦)が発見される
- 紀元前6~5世紀頃日本の稲作の興り日本の縄文時代中期に、稲作が行なわれ始める
- 1838年世界初の農業協同組合日本の江戸時代に、農政学者・大原幽学が、先祖株組合という農業協同組合を世界で初めて創設する
- 1900年全国規模の農業組合日本の明治時代に、他国の協働組合などを参考に、産業組合法が成立、以降全国の農村に普及する。のちに帝国農会、農業会へと改組される
- 1948年農業協同組合の発足日本の戦後の農地改革において、当時の深刻な食糧難において食糧を統制・管理する必要から、それまでの農業会を改組する形で農協が発足、今日にいたる
<参考文献>(2020/08/05 visited)