この用語のポイント
簡単にいうと…
除湿器とは
室内の湿気を減らす装置
という技術個体です。
家庭用除湿器は主にコンプレッサー式とデシカント式がありますが、
今回はこのうちコンプレッサー式を紹介します。
詳しくいうと…
家庭向けの除湿器は、そこそこ大きいです。
いったい中はどうなっているのでしょう?
フタを取って覗いてみましょう。
除湿器の内部には、まず冷却器、放熱器が見えます。
冷却器は冷たく、放熱器は熱いです。
この温度差は、コンプレッサー(空気圧縮機)と膨張弁が生み出す圧力差に由来しています。
コンプレッサー–放熱器–膨張弁–冷却器からなるパイプ内には、冷媒と呼ばれる特殊な液体が流れています。
最初にこの冷媒がコンプレッサーで高圧状態になると、高温になって放熱器を通り抜けます。
つぎに、膨張弁で低圧状態になった冷媒は、今度は低温のまま冷却器のパイプを通り抜け、こうしてひとめぐりするわけです。
さて、室内の湿った空気がファンによって除湿器内に吸い込まれると、エアフィルターで埃が払い落とされたあと、風は冷たい冷却器の配管を通り抜けます。
ここで、湿気は冷やされて水滴になって下部のタンクへ滴り落ちてゆきます。
こうして乾燥した冷たい空気は、次に熱い放熱器の配管を通り抜けることで、室温並みの温度に戻されて、乾燥した空気となってファンの勢いで室内へ排出されます。
つまり…
除湿器とは
室内の空気を冷やしたり温めたりすることで、湿気を減らす装置
という技術個体なわけです。
歴史のツボっぽくいうと…
- 1902年電気エアコンの製造アメリカのウィリス・キャリアが電気式エアコンを製作、印刷工場の温度・湿度を調整した。
- 1906年空気調和の概念登場
アメリカのクラマーが、織物工場内の加湿機に「エア・コンディショニング(空気調和)」と名付ける。(”water conditioning”という織物製造過程からの着想)
以降、”人間や製造物を囲む大気環境の調節”という発想が普及。
- 1928年フロンの発明
アメリカの化学者トマス・ミジリ―が、人体に無害な冷媒「フロン」をアンモニアの代替物として発明。
<参考文献>(2019/03/19 visited)