簡単にいうと…
ファームウェアとは
ハードウェア制御用にプリインストールされる
プログラムです。
ソフト(soft:柔らかい)ウェアの中でもハードウェア寄りなので、とくにファーム(firm:堅い)ウェアと呼ばれます。
詳しくいうと…
ファームウェアと呼ばれるプログラムは、電子基盤上のROM(読出専用メモリ)内にプリインストールされています。
このファームウェアによって、接続されている数々のハードウェアを制御しているのです。
種類
ファームウェアには以下のような種類があります:
・BIOS
・二次ブートローダ
・組込みシステム
BIOS
BIOS(Basic Input/Output System)は、パソコンなどコンピュータ用のファームウェアです。
パソコンに接続されているUSBメモリやCD/DVDドライブ、またパソコン内でマザーボードと接続されているメモリ、HDD/SSD、ファンなどを制御しています。
またBIOSは、コンピュータの電源ON時に、次に説明する二次ブートローダを呼び出すことで、OSを起動する準備もしています。
二次ブートローダ
二次ブートローダは、電源ON⇒BIOS起動後に、OSを呼び出すタイプのファームウェアです。
Windowsだと「BOOTMGR」が、Linuxだと「SYSLINUX」などの二次ブートローダが、それぞれOSを起動しています。
組込みシステム
組み込みシステムは、家電製品や機械などに組み込まれているファームウェアです。
機器の構成に応じて、多種多様な組込みシステムがオーダーメイドで開発されています。
たとえば、
・産業機器(POSレジ、ルーター、産業用ロボット、自動販売機、ATM、信号機)
・医療機器(心電計、電子体温計、AED、各種検査機器)
・輸送機器(自動車、カーナビシステム、航空機、鉄道車両、宇宙船、エレベータ)
・家電製品(炊飯器、洗濯機、エアコン、携帯電話、デジカメ、ゲーム機、テレビ)
などなど。
これら電子機器はそれぞれ独自のハードウェア構成をとっていますね。ATMなら通帳をスキャンしたり現金を出し入れしたり、信号機なら一定間隔で点灯色を切り替えたり、と多彩なハードウェアが作動しています。
ファームウェアは、これら可動・点灯などする各種機器の制御を行なっています。
以上のようにファームウェアは、電子機器に接続されたハードウェアを制御するとともに、パソコンなどではOSを起動する準備も整える、なくてはならないプログラムなのでした。
さらに知りたいなら…
つまり…
ファームウェアとは
ハードウェア制御用にプリインストールされる
プログラムなわけです。
歴史のツボっぽくいうと…
- 1965年初期の組み込みシステムアメリカ・マサチューセッツ工科大学のチャールズ・スターク・ドラッパーらが、アポロ誘導コンピュータを開発する
- 1975年BIOSの用語登場アメリカのコンピュータ工学者ゲイリー・キルドールが、自身の開発したOS(CP/M)の起動時ハードウェアアクセス用プログラムコードに「BIOS」と名付ける
以降、この名称がハードウェアアクセスのプログラム名として定着する - 2000年EFI仕様のリリースアメリカ・インテル社が、高性能・大容量マシンに適用するため、従来のBIOSのプログラム仕様を変更し、EFI仕様としてリリースする
- 2011年UEFI仕様の普及EFIから名称を変えたUEFI仕様が、2TB以上の容量を持つハードディスクに対応するため、本格的に採用されはじめる
<参考文献>(2019/09/16 visited)