この用語のポイント
簡単にいうと…
マイクとは
音声を電気信号へ変換する
技術要素です。
マイクロフォン(microphone)の通称となります。
詳しくいうと…
仕組みと構造
当初は固定電話に搭載されていたマイクも、いまではカラオケボックスのほか携帯電話やパソコンなど、日常生活のいたるところで見られるようになりました。
そんなマイクの大まかな構造は左図の通りです。
ヘッドカバーの中を覗いてみると、ダイアフラム(振動板)の奥にコイルと永久磁石があります。
音声が空気振動としてやってくると、それに合わせてダイアフラムが振動し、内部のコイルに微振動を与えて動かします。
コイルが動くと、誘導電流が生じます。
この強弱のある電流を出力することによって、音声を電気信号へと変換します。
ほかにも、コンデンサ型、カーボン型、圧電型など種類がありますが、いずれも音声の振動をダイアフラム(振動板)や電極へ伝えて、電磁場を変化させることで、音声を電気信号へ変換させている点では同じです。
以上のようにマイクは、音声の空気振動をマイク内部の電磁場変化へと結びつけることで、今日もわたしたちの声をスピーカーで響かせたり、遠くの誰かに電話回線/インターネット回線通じて伝えているのでした。
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つまり…
マイクとは
音声を、その空気振動によって内部の電磁場を変化させることで、電気信号へ変換する
技術要素なわけです。
わしが幼かった頃、マイクといえばカラオケボックスにあるというイメージじゃったが、思えば固定電話や携帯電話の送話部分にも、それにいまではパソコンにもこのマイクが内蔵されておるんじゃなあ。いたるところで会話が繰り広げられる、不思議な時代になったわぃ。
歴史のツボっぽくいうと…
- 1857年フォノトグラフの発明フランスの技術者エドワール=レオン・スコット・ド・マルタンヴィルが、音声の波形図を紙上で描くフォノトグラフを発明する。
- 1875年電話の特許スコットランド生まれの発明家アレクサンダー・グラハム・ベルが、空気を媒体にして音声を電気信号へ変換する、ダイナミック型マイクを用いた電話の特許を申請する。
- 1876年水媒体のマイクの特許アメリカの発明家イライシャ・グレイが、水を媒体にして音声を電気信号へ変換する装置の特許を申請する。
- 1877年カーボン型マイクの発明アメリカの発明家トーマス・エジソンが、通電させた炭素板に加える圧力を変化させると電気抵抗値が変化することを発見し、カーボン型マイクを発明する。
<参考文献>(2019/08/15 visited)