#2020/09/17 縦割りが生じるくらい、『行政機関』はたくさん分かれていたりします。

光の技術

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この用語のポイント

・光エネルギーを発生・屈折・増幅などさせて有用な効果を得る工夫だよ

簡単にいうと…

光の技術とは

 光エネルギーを発生させ、またはその光線を屈折・増幅させて有用な効果を得る

工夫のことです。

英語ではTechnology of lightと書きます。

詳しくいうと…

光に満ちた風景

多くの動物は、明るい時間帯に行動し、暗くなると巣で休息をとります。

これは、視界が利く時間帯に必要な行動をやってしまおうとする適応の結果であり、既存の光を取り集める傾向の一種と考えられます。

太陽光に頼りっきりにならず、自分たちの思うままに光を生み出せたなら、夜だって本が読めますね。最初は火が、次いで電気が、光へと変換されてきました。

 

また光は、視界を与えてくれるだけでなく、視界に映る像そのものの形をも伝達してくれます。そこで、レンズやプリズムを用いて適切な屈折を介在させれば、小さな星々や微生物も大きく見えることができます。

赤や青や黄のカラーフィルターを光源の前に差し込めば、たくさんの色も表現できます。現実風景の再現もこうして可能になりました。

 

つまり光とは、行動の空間であり、形の伝達であり、色彩でもあるのです。

逆をいえば、光を上手く発生・操作できたなら、わたしたちは行動の空間を生み出し、形を任意に伝達し、思うままの色彩を表現できます。そして現にそうしてきました。

 

そうした工夫のポイントは、大きくわけて2つに絞られます:

①光をいかに屈折・検知・記録するか?

 ⇒集光器の工夫

②光を他E(エネルギー)からいかに変換し、増幅・表示させるか?

 ⇒輻射器の工夫

 

①~②の工夫について、一つひとつみてゆきましょう。

集光器

集光器とは、光を屈折検知撮影するための素子または装置です。

屈折にはレンズやプリズムが、検知にはフォトダイオードなどが用いられ、その両者を組み合わせて撮影が可能になります。

望遠鏡、顕微鏡、分光器、光ファイバーカメラなどがこのタイプです。

 

集光器
光を集めつつ、曲げたり、残したり、検出したりするよ

輻射器

輻射器は、光を他Eから変換する照明、またこの光源を用いて表示映写レーダー発振を行なう素子または装置です。

たとえば発光ダイオード(LED)、蛍光灯、白熱電球のほか、液晶ディスプレイDLPプロジェクタ、レーダー発振器などがあります。

 

 

 

輻射器
光を放って照明、表示、反射などの効果を生み出す技術だよ

 

 

・光の技術とは、光エネルギーを発生・屈折・増幅などさせて有用な効果を得る工夫だよ
・集光器は既存の光を利用して屈折・検知・撮影し、輻射器は新たに光を生み出して表示・投影・増幅したりするよ
・これらの工夫は、ホモ・サピエンスに新たな視界とその伝達、その行動の可能性を提供するよ
 

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つまり…

光の技術とは

 光エネルギーを発生させ、またはその光線を屈折・増幅させて有用な効果を得る

工夫のことなのでした。

 

ちなみに、光エネルギーの物理的な強さ(光子の振動数)が、ホモ・サピエンスの眼球構造にとっての明るさ(ルクス)とは別個の独立した領域であることを理解する必要があるのぅ。

 

光エネルギーが強いからといって、必ずしもそれが「より明るい」というわけではないんじゃから、そもそも光って何じゃったっけ?と考えてしまうわぃ。

歴史のツボっぽくいうと…

集光器

  • 1021年
    カメラ・オブスキュラの記述
    イラクの科学者イブン・アル=ハイサムが『光学の書』で、孔・レンズを通して風景を内部のスクリーン上へ投影する装置カメラ・オブスキュラについて記述を残す。 

  • 1608年
    ガリレオ式望遠鏡の発明
    オランダの眼鏡師ハンス・リッペルスハイが、凸レンズ(対物レンズ)と凹レンズ(接眼レンズ)を組み合わせた望遠鏡(オランダ式ないしガリレオ式)を発明する。

  • 1609年
    ガリレオの天文観測
    イタリアの物理学者・天文学者ガリレオ・ガリレイが、当初軍事用に利用されはじめた望遠鏡(倍率3倍)を夜空に向け、月のクレーターや土星の環、木星周囲の衛星などを観測する。

  • 1611年
    ケプラー式望遠鏡の発明
    ドイツの天文学者ヨハネス・ケプラーが、対物・接眼レンズ両方に凸レンズを用いた屈折式望遠鏡を発明する。

  • 1621年
    スネルの法則
    オランダの天文学者・数学者ヴィレブロルト・スネルが、光の屈折に関するスネルの法則を発見した。

  • 1656年
    ホイヘンスの巨大望遠鏡
    オランダの物理学者・数学者・天文学者クリスティアーン・ホイヘンスが、長さ37mの巨大な空気望遠鏡(筒構造ではなくレンズが他の支持物で固定されたタイプ)を覗いて、土星の衛星タイタンや、火星を観察する。

  • 1663年
    反射式望遠鏡の原理
    スコットランドの数学者ジェームス・グレゴリーが、2枚の凹レンズを用いた反射式望遠鏡の原理を発表する。

  • 1668年
    反射式望遠鏡の実機
    イングランドの数学者・物理学者アイザック・ニュートンが、反射式望遠鏡の試作機を発明する。

  • 1729年
    色収差の改善
    イギリスの法律家・発明チェスター・ムーア・ホールが、屈折率の異なる2種類のガラス材から対物レンズを作成。色収差(屈折時の色ズレ)を改善する。

  • 1824年頃
    写真機の発明
    フランスの発明家ジョゼフ・ニセフォール・ニエプスが、鉛と錫の合金板を用いた世界初の写真機を撮影する。

  • 1836年
    実用的写真機の発明
    フランスの写真家ルイ・ジャック・マンデ・ダゲールとニエプスが、銅板を銀で被覆し、感度を上げるためヨウ素蒸気に晒したプレートを用いて、実用的な写真機を発明する。

  • 1839年
    光起電力効果の発見
    フランスの物理学者ベクレルが、薄い塩化銀で覆われた白銀の電極を電解液に浸したものに、光を照射すると、電流が生じる現象を発見する。

  • 1887年
    一般的な光電効果の発見
    ドイツの物理学者ヘルツが、紫外線の照射により、帯電した物体がその電荷を容易に失うという光電効果を発見する。

  • 1880年
    音声を光に乗せて
    スコットランド生まれの工学者グラハム・ベルが、音声を可視光線の信号に乗せて通信するPhoto-Phone実験を行なう。

  • 1888年
    一般向け写真機の販売
    アメリカの発明家ジョージ・イーストマンが、安価な写真機「No.1コダック」を販売する。

  • 1905年
    光電効果の理論的説明
    物理学者アインシュタインが、論文「光の発生と変換に関する1つの発見的な見地について」において光量子仮説を発表し、光子と電子の相互作用という説明によって光電効果が理論づけられる。

  • 1925年
    画像を光に乗せて
    スコットランドの電気技術者ジョン・ロジー・ベアードが、画像をパイプ/ロッド内の光伝送路を介して通信する特許を出願する。

  • 1930年
    光ファイバーの試み
    ドイツのハインリッヒ・ラムが、ガラス繊維の束の中に光を導く実験を行なう。

  • 1932年
    天体からの電波を発見
    アメリカ・ベル研究所の物理学者・無線技術者カール・ジャンスキーが、天体が電波を発することを発見する。

  • 1940年
    電波望遠鏡の発明
    アメリカの天文学者グロート・レーバーが、自宅の庭に世界初となる電波望遠鏡を建造する。

  • 1954年
    太陽電池の開発
    アメリカ・ベル研究所のダリル・シャピン、カルビン・フラー、ゲラルド・ピアーソンが、pn接合を用いた太陽電池を開発、現在の太陽電池の原形となる。

  • 1958年
    光ファイバーの確立
    インド生まれの物理学者ナリンダ―・シン・カパニーが、異なる屈折率のガラス(コア/クラッド)を用いた光伝送媒体を考案、光ファイバーの基礎を確立するとともに、このとき初めて「光ファイバー(Optical Fiber)」と名付けられる。

  • 1965年
    実用化への提言
    上海生まれの物理学者チャールズ・K・カオが、ガラスの不純物濃度を下げれば光の損失が低減でき実用化できる旨の論文を発表する。

  • 1970年
    実用化への第一歩
    アメリカのコーニング社が、カオの提言通りの損失率内を達成する光ファイバーの特許を取得する。

  • 1975年
    デジタルカメラの発明
    イーストマン・コダック社の技術者スティーブ・サッソンが、世界初のデジタルカメラを発明する。

  • 1985年
    日本での実用化
    日本で北海道-鹿児島間をつなぐ日本縦貫光ファイバーケーブル網がISDN構想のなかで整備される。

 

輻射器

  • 1888年
    液晶物質の発見
    オーストリアの植物学者F.ライニッツァーらが、コレステロールと安息香酸のエステル化合物である結晶を加熱すると液体状になること(サーモトロピック液晶)を発見する。

  • 1906年
    LEDの予感
    イギリスの工学者ヘンリー・ジョセフ・ラウンドが、炭化ケイ素(SiC)の塊に電流を流すと黄色く発光することを確認する。

  • 1917年
    レーザー理論の確立
    ドイツ生まれの物理学者アルベルト・アインシュタインが、論文「放射の量子論について」を発表、レーザーの理論的基礎を確立する。

  • 1950年
    光ポンピング法の提案
    フランスの物理学者アルフレッド・カストレルが、原子・電子を励起状態にする光ポンピング法を提案する。

  • 1958年
    レーザーの特許出願
    アメリカ・ベル研究所の物理学者チャールズ・タウンとアーサー・ショウロウが、レーザー(当時は光学メーザーと呼ばれていた)を研究し、特許を出願する。

  • 1959年
    「レーザー」の登場
    コロンビア大学の大学院生ゴードン・グールドが、論文「レーザー―輻射の誘導放出による光の増幅―」を発表、レーザーという言葉を公で初めて用いる。

  • 1960年
    アメリカ・ヒューズ研究所の物理学者セオドア・メイマンが、最初のレーザー発生装置を開発する。

  • 1962年
    動的散乱効果の特許
    アメリカRCA社のウィリアムズが、電圧をかけると液晶が光を散乱する現象(動的散乱効果)にかんする特許を出願する。

  • 1962年
    LEDの開発
    アメリカのゼネラル・エレクトリック社の研究者ニック・ホロニアックが、赤色LEDを開発する。翌年、同氏は「LEDがトーマス・エジソンの白熱電球を置き換えるだろう」と予言。

  • 1968年
    動的散乱効果の実用化
    アメリカRCA社のハイルマイアーが、動的散乱効果を利用して、室温下でも安定的に存在できるネマティック液晶を用いたディスプレイを試作する。

  • 1970年代
    各色LEDが登場
    赤・黄・橙・黄緑などの各色LEDが開発される。

  • 1973年
    液晶電卓の登場
    日本のシャープ社が、液晶表示装置を搭載した電池駆動式電卓EL-805を開発する。

  • 1984年
    液晶テレビの登場
    日本のエプソン社が、液晶カラーテレビET-10を販売する。

  • 1986年
    高輝度青色LEDの先駆け
    日本の工学者 赤崎勇、天野浩らが、青色発光に必要な窒素ガリウム(GaN)の単結晶化に成功する。

  • 1987年
    DMDの発明
    アメリカのテキサス・インスツルメンツ社のラリー・ホーンベックがDMDを発明する。

  • 1993年
    高輝度青色LEDの開発
    日本の工学者 中村修二が高輝度青色LEDを開発する。

  • 2000年代
    携帯端末の発展
    携帯電話、PDA(携帯情報端末)、携帯音楽プレイヤーなど小型電子機器で幅広く液晶ディスプレイが搭載される。

 

 

<参考文献>(2019/08/14 visited)

光エネルギー - Wikipedia
ルクス - Wikipedia
第1回「明るさ」とは何か?|CCS:シーシーエス株式会社
画像処理装置などのマシンビジョンの世界でも「明るい」、「暗い」という表現をよく使います。しかし、人間の感覚(ヒューマンビジョン)とは必ずしも一致しません。これは、「明るさ」を左右する「光」の正体(定義)が両者の間で食い違っていることが原因です。

https://www.hamamatsu.com/resources/pdf/ssd/01_handbook.pdf

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