簡単にいうと…
音楽作品とは
美感的意義をもつ物事のうち、聴覚表現を行なう物事
という制作物です。
詳しくいうと…
音楽の発生シーン
右手の指で、机をトントンと叩いてみます。数回叩くだけだと何かの合図にしかなりませんが、延々と等速度で叩き続けていれば、それはリズム(律動)になります。
次に、左手の小指→薬指→中指→人差し指の順にトトトトンと連続で叩きつけ、それを反復延々すると、メロディ(旋律)となります。
最後に、左手のトトトトンの最後の”ン”のタイミングで、右手でも同じようにトトトトンと繋いで叩くと、ハーモニー(和音)のようになります。
ずいぶんおおざっぱな例でしたが、ともあれ、これらリズム・メロディ・ハーモニーのいずれかあるいはすべてが、時間の流れにおいて組織付けられた連続体が、音楽作品と呼ばれます。
音の発生方法
音楽における音は、指のトントンに限らず、音が生じるなら何でも構いません。歌はもちろん、口笛でも、拍手のパチパチでも、脚のタップでも構いません。
制度化された音楽に入るなら、楽器を用いるのも良い手です。管楽器や弦楽器、打楽器があります。
また、鳥の鳴き声や人の話し声、コンピュータのビープ音を録音しておいて、それをリピートさせても音楽になります。
つまり、何でもありです。
音楽のジャンル
そんな音楽には、形成経緯や歴史、用いる楽器や音楽技法、表現される思想イメージなどに応じて、たとえば以下のようにジャンル分けできます:
民族音楽
民族音楽は、各地域それぞれが固有に伝承してきた音楽作品です。
その技法は多様ですが、それぞれの自然環境・文化・宗教・楽器などが反映されています。
クラシック音楽
クラシック音楽は、16世紀以降のヨーロッパでキリスト教音楽・宮廷音楽から発展した音楽作品です。
交響曲や協奏曲などの種類があります。
ポピュラー音楽
ポピュラー音楽は、19世紀後半以降にアメリカを中心とした音楽産業を通して配信されてきた音楽作品です。
ジャズ、ブルース、フォーク、ソウル、ロックなどたくさんの種類があります。
以上のように音楽作品は、その音の連なりによって今日もリスナーである私たちの心に快の感情を呼び起こしてくれるているのでした。
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アメリカを中心として百花繚乱の音楽ジャンルが生まれ出てきた歴史を、音楽雑誌の編集長を務めた著者がダイナミックに描き出す1冊です。
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18世紀~20世紀のクラシック音楽を中心として、その前史と後史を描く音楽史の本です。
「いくらかクラシック曲は知っているけれど、そこに込められた思いや、時代の潮流を俯瞰してみたいな」という方におススメの1冊です。目次はこちらのサイトから参照できます。
つまり…
音楽作品とは
美感的意義をもつ物事のうち、聴覚表現を行なう物事
という制作物なわけです。
わしはテクノ、とくにミニマル・ミュージックを好んでおるんじゃが、指のトントンの反復のように、単純な反復から織りあげてゆくその独自の世界は、音楽が音素とリズムから構成されていることをあらためて認識させてくれるぞい。
歴史のツボっぽくいうと…
- 36000年前頃楽器の制作現在のドイツで、現生人類が使用したと考えられる骨の笛が発見される
- 3~4世紀頃インドの叙事詩インドで、ラーマーヤナ(ラーマ王子の物語)という叙事詩が作られ、現代にいたるまで、同題材の舞踊劇や影絵芝居が音楽とともに広く上演される
- 5世紀頃雅楽の形成中国大陸から日本へ、儀式用の音楽や舞踊が伝わり、日本古来の音楽や舞踊と混淆して、日本の雅楽が形成されてゆく
- 6~8世紀古代中国の宮廷音楽古代中国で、三分損益法・十二律・五声という音楽理論と、儒教儀式用の合奏が確立し、整理されてゆく
- 6世紀頃キリスト教聖歌の展開ヨーロッパで、キリスト教の聖歌『グレゴリオ聖歌』が作曲される
- 17~18世紀宗教の音楽から感情の音楽へヨーロッパで、感情を表現するバロック音楽の様式が普及する
- 1880年代ポピュラー音楽の発祥アメリカの楽譜出版業界(ティン・パン・アレー)が楽譜を販売し、買い取ったレコード会社が演奏録音してレコード盤として販売する商業活動が確立し、以降こうした音楽の形がポピュラー音楽と呼ばれる
- 20世紀現代音楽へそれまでの作法にとらわれない、無調主義やジャズ、電子音楽との融合がクラシック音楽において図られる
- 1900~20年代ジャズの誕生西洋音楽とアフリカ音楽を組み合わせたラグタイムおよびジャズの手法が普及しはじめる
- 1940年代R&Bの誕生エレキギターの普及に伴い、リズム&ブルースと呼ばれるジャンルが生じる
- 1960年代フォークとロックの隆盛冷戦やベトナム戦争への反発を背景にした世界的な若者たちの異議申し立てを背景に、フォークソングやロックが流行する
- 1960年代電子音楽の普及アナログシンセサイザーの発明により、電子音を合成する電子音楽が広く普及する
<参考文献>(2020/05/04 visited)