簡単にいうと…
クラシック音楽とは
16世紀以降のヨーロッパでキリスト教音楽・宮廷音楽から発展した音楽作品
という制作物です。
ちなみに「クラシック音楽」という言葉は、19世紀に生じた、バッハからベートヴェンにいたる音楽の復興運動のなかで、それら過去の音楽を「クラシック(古典的)」と称するかたちで初めて使われました。
詳しくいうと…
クラシック音楽の特徴
日本人にとってクラシック音楽は、どこか「高尚すぎる」「とっつきにくい」「上位社会階層の文化だ!」という雰囲気がつきまとっていますね。
けれど、数千円の安いチケットを思い切って買ってみましょう。近所のコンサートホールで生演奏を実際に観てみると、何十人という演奏家たちが、それぞれの旋律を複雑に絡ませながら、総体としてひとつの音楽が進行している様子に思わず圧倒されてしまいます。
クラシック音楽の大きな特徴のひとつは、こうした複旋律による和音(ハーモニー)の創出にあります。つまり、それぞれの楽器が、それぞれ別の旋律を奏でているのに、なぜかその総体としてはひとつのまとまりある音楽として聞こえるという特徴です。
クラシック音楽の形式
一例として、以下のような形式があります:
・交響曲
…数十人以上の演奏家(オーケストラ)による大規模変成曲。4楽章形式が多い。クラシック音楽の花形。
・協奏曲
…独奏楽器+管弦楽の編成。3楽章形式が多い。
・ソナタ(奏鳴曲)
…多くが1人の演奏者による独奏。4楽章形式が多い。
・重奏曲
…2~5人程度の小規模楽曲。
クラシック音楽の様式
クラシック音楽は、時代とともにその様式や表現を大きく変化させてきました。知ってる作曲家はいますか?
・中世・ルネサンス音楽(6~16世紀)
…主に宗教歌。『グレゴリオ聖歌』など。
・バロック音楽(17~18世紀)
…バロック(いびつな真珠)のように速度や強弱、音色などの対比が強調される。バッハなど。
・古典派音楽(18~19世紀)
…啓蒙時代を背景に、楽曲の均整と合理的展開が重視される。モーツァルト、ベートーヴェンなど。
・ロマン派音楽(19世紀)
…感情表現の展開が重視される。シューベルト、ショパン、リスト、ワーグナー、ブラームス、マーラーなど。
・国民楽派(19~20世紀)
…自国の民謡な民族音楽からのインスピレーション。チャイコフスキー、ボロディン、リムスキー=コルサコフ、スメタナ、ドヴォルザーク、シベリウスなど。
・印象主義音楽(20世紀前半)
…気分や雰囲気の重視。ドビュッシー、ラヴェル、サティなど。
・現代音楽(20世紀~)
…中心となる音階からの逸脱。シェーンベルク、ベルク、ヴェーベルン、ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチなど。
以上のようにクラシック音楽は、さまざまな様式の歴史を経ながらも、今日もコンサートや映画、ドラマなどを通じて、わたしたちの耳にそのハーモニーを響かせてくれているのでした。
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つまり…
クラシック音楽とは
16世紀以降のヨーロッパでキリスト教音楽・宮廷音楽から発展した音楽作品
という制作物なわけです。
さいきんのわしのお気に入りの現代作曲家は、マックス・リヒター(1966~)の『ヴィヴァルディ「四季」再編曲』じゃな。心情描写が巧みでな、よければ聴いてみておくれ↓
歴史のツボっぽくいうと…
- 6世紀頃キリスト教聖歌の展開ヨーロッパで、キリスト教の聖歌『グレゴリオ聖歌』が作曲される
- 17~18世紀宗教の音楽から感情の音楽へヨーロッパで、感情を表現するバロック音楽の様式が普及する
- 20世紀現代音楽へそれまでの作法にとらわれない、無調主義やジャズ、電子音楽との融合がクラシック音楽において図られる
<参考文献>(2020/05/10 visited)