簡単にいうと…
核爆弾とは
核分裂反応や核融合反応のエネルギーによって強力な爆発を引き起こす
技術要素です。
詳しくいうと…
構造と仕組み
核爆弾は、航空機からの自由落下型の核兵器で、
おおきくわけて原子爆弾(核分裂反応)と水素爆弾(核融合反応)があります。
原子爆弾
原子爆弾は、核分裂反応を利用して爆発を生じさせるタイプの核兵器です。
円形のインプロ―ジョン型と砲身形のガンバレル型がありますが、ここでは前者について説明します。
原子爆弾の中には、外側から爆薬レンズ、タンパー(反射材)、ウランorプルトニウム、イニシエーター(中性子発生源)が層状に囲われています。
まず、一番外側の爆薬レンズが爆発すると、円球内部のタンパーが、さらに内部のウランorプルトニウムを強力に圧縮します。このタイミングで、中央のイニシエーターから中性子が圧縮ウランorプルトニウムへ発射されます。
これにより、ウランorプルトニウムの原子核が、中性子の放射により不安定になって核分裂反応が連鎖的に生じます。
1億分の何秒かというわずかな瞬間のことです。
核分裂反応は、ウランの場合、1gあたり約8.2×1010J(ジュール)という熱量を発生させます。これにより、大変強力な爆発が引き起こされるのです。
水素爆弾
水素爆弾は、核融合反応を利用して爆発を起こす核兵器です。
ここではテラー・ウラム型と呼ばれる基本設計にもとづき説明します。
水素爆弾のなかには、起爆装置となる原子爆弾(1次ユニット)、そして核融合反応を起こすタンパー・水酸化リチウム・プルトニウムなどの入った円筒(2次ユニット)が設置されています。
原子爆弾が内部で起爆すると、放射されるx線が、まず円筒外側を瞬時にプラズマ化させて内部へ圧縮をかけます。
同時に、起爆によるガンマ線や中性子線が円筒内部のプルトニウムに照射されて核分裂反応が生じ、円筒の内部からも圧縮が始まります。
こうして外側からも内側からも圧縮された水酸化リチウムは、内部の重水素と三重水素とが急激にぶつかりあい、こうして核融合反応が引き起こされます。
核融合反応(水素爆弾)は、核分裂反応(原子爆弾)の数十倍~数百倍の爆発エネルギーを生じさせると言われています。
以上で概観したように核兵器には、核分裂反応を用いる原子爆弾と、核融合反応を用いる水素爆弾のタイプがあり、それぞれ大変強力な爆発を引き起こします。第二次世界大戦や冷戦時代以降、いくつかの国が自国の切り札として研究開発してきましたが、その一方、すでに持っている核兵器をお互い段階的に縮小しようとする国際社会の動きもあります。
さらに知りたいなら…
つまり…
核爆弾とは
核分裂反応や核融合反応のエネルギーによって強力な爆発を引き起こす
技術要素なわけです。
兵器は軍事力としてだけでなく、外交上、国のパワー(権力)にも関係してきたが、核兵器ほど強力な国家-兵器複合体はかつてなかったじゃろう。
冷戦終結から四半世紀も経っておるが、着実な軍縮活動がいまも続けられておる。
歴史のツボっぽくいうと…
- 1942年マンハッタン計画連合国側のアメリカ、イギリス、カナダが、ナチス・ドイツの原子爆弾開発に対抗するため、原子爆弾開発のために科学者、技術者を総動員する。
- 1945年最初の原爆実験アメリカで人類史上初の原爆実験(トリニティ実験)が行なわれる。
- 1945年原子爆弾の投下日本の広島、長崎に原子爆弾が投下される。
- 1952年最初の水爆実験アメリカで、人類史上初の水爆実験(アイビー作戦)が行なわれる。
<参考文献>(2019/08/17 visited)




