#2020/09/17 縦割りが生じるくらい、『行政機関』はたくさん分かれていたりします。

遊具

制作物
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簡単にいうと…

遊具とは

 遊びの活動で用いられる道具や設備

という制作物です。

詳しくいうと…

遊びとは何か?

子どもたちが、横断歩道の白線帯を飛び飛びにジャンプしながら遊んでいます。

大学生たちはカラオケに興じ、社会人たちは釣りや将棋に興じます。

彼らはいずれも遊んでいるのですが、では、遊びとはなんでしょうか?

遊びの定義

文化史家ヨハン・ホイジンガ(1938年)はこう述べています:

 「遊びとは、あるはっきり定められた時間、空間の範囲内で行われる自発的な行為もしくは活動である。それは自発的に受け入れた規則に従っている。」

 

また、文芸批評家ロジェ・カイヨワ(1958年)は、遊びの基本を次の4類型に求めます:

 ・アゴン(競争)

 ・アレア(運)

 ・ミミクリ(模擬)

 ・イリンクス(眩暈)

 

最初のホイジンガの遊びの定義(自発的に受け容れられた規則に従う)は、本質を突いていますが、その場合、あらゆる物や事が遊具として見なされえます(実際、子どもたちはそのようにして世界を眺めています)。

他方、カイヨワの遊びの類型(競争/運/模擬/眩暈)は、より具象的です。やや定義が狭くなりますが、こちらの類型を用いたほうが便利な場合が多いです。

遊具の種類

ともあれ、ふだん私たちが「遊具」と呼び馴染んでいる物、それをここでは遊具として紹介します。たとえば、以下の種類があります:

 

・おもちゃ

 …人形、凧、双六、ラジコンなど

・遊具器械

 …一輪車、スケートボード、ローラースケートなど

・遊具設備(公園)

 …ブランコ、シーソー、ジャングルジムなど

・遊具設備(遊園地)

 …メリーゴーラウンド、ジェットコースター、お化け屋敷など

・遊興施設

 …カラオケ、バスケットコート、サッカーコート、ゴルフ場など

・ゲーム

 …デジタルゲーム、将棋、チェス、(鬼ごっこ)、(かくれんぼ)など

ゲーミフィケーションの展開

ところで、ここで最近の遊びの仕組みを覗いてみましょう。

それはゲーミフィケーションと呼ばれる仕組みで、おおまかには、「ゲームが備えるプレイヤーを活性化させるノウハウを、ゲーム以外の領域で用いること」と表現されます。

もうすこし端的に表現するなら、正のフィードバックループにひとびとを乗せる仕組みと呼べるかと思います。どういうことでしょうか?

 

あらゆる遊びには、その遊びの規則の結果プレイヤーへもたらされる正の結果があります。たとえば勝利、笑い、儲け、スムーズな操縦、(人形遊びにみられる、モデルへの)自己同一化、などです。

とりわけデジタルゲームの場合は、その目標(ゲームクリア)へ到達するまでの過程で、小さな正の結果をプレイヤーへ与えることでプレイのモチベーションを高め、それがさらなる正の結果を生み出す、というループがしばしば用意されています。

それはたとえば、RPGで敵モンスターを倒すと経験値やお金が得られ、レベルアップしたり良い装備品を買ってさらに強い敵モンスターを倒す…などです。

こうした、結果が次の行為の原因となる心理学的なモチベーション維持の仕組みこそ、ゲーミフィケーションだと、一般化することもできると思います。

 

たとえば中国で実施されている天網(スカイ・ネット)プロジェクトでは、街中の監視カメラが人々の振る舞いを監視し、善行をしたらポイントを与え、悪行をしたらポイントを減らす、という施策が進められています。得られたポイントは航空券などの購入にも利用可能です。これも一種のゲーミフィケーションですね。

あるいは、お店でよくあるスタンプカードですが、これも一種にゲーミフィケーションです。そのお店で買い物をするごとに溜まってゆくスタンプを見ると、一種の満足を覚え、次なる買い物とスタンプ獲得のモチベーションになりますよね。

 

こうした遊びの仕組みは、自己啓発や産業活性化など、今後もさまざまな分野での展開が予想されます。

とはいえ、ホイジンガが述べていた遊びとは、「自発的に規則に従う」というものでした。気付かないうちにポイントで餌付けされ動機付けられるゲーミフィケーションの仕組みが、果たして本当に「自発的に従われた規則」といえるかどうかについては、なお議論の余地があると思います。

ともあれ、他発的な規則も、自身なりに受容し、自発的に遊んでやろうと意志できる能力がひとに備わっていることもまた確かです。

 

以上のように遊具は、ある一定の規則を補完・体現するよう制作された物であり、これら物たちの織りなす規則を通して、私たちは今日も遊びに興じているわけなのでした。

 

・遊具とは、遊びの活動で用いられる道具や設備だよ
・広義の遊具だとありとあらゆる物が該当するけれど、狭義の遊具なら数は絞られるよ
・最近はゲーミフィケーションという、ひとの心理における正のフィードバックを利用する仕組みに注目が集まっているよ
 

さらに知りたいなら…

ホモ・ルーデンス(1938年)
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遊びを文化史の観点から眺めつつ、その定義の考察、競争や戦争、芸術や思考との関係を問う、「遊び」を語るのに必読の書です。

目次はこちらのサイト(試し読み)から参照できます。

遊びと人間(1961年)
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遊びを4つ類型(競争/運/模擬/眩暈)に分け、それぞれの様相を論じる、『ホモ・ルーデンス』と並んで「遊び」を語るのに必読の書です。

目次はこちらのサイトから参照できます。

フロー体験 喜びの現象学(1990年)
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ついでにもう1冊。自身の能力と、目前の課題とが、上手く均衡を保っている、いわば張り合いのある状態(フロー状態)に入ることで、”喜び”の気持ちが生じる、と説く心理学寄りの本です。遊びもこのフロー状態ですね。

目次はこちらのサイトから参照できます。

 

つまり…

遊具とは

 遊びの活動で用いられる道具や設備

という制作物なわけです。

 

ホイジンガのいう「自発的に規則に従う」という言葉は、なかなか重みがあるぞぃ。

たとえばふだんわしらに課せられる法律やビジネスルール、就職や受験などの人生のレールも、自発的に受け容れ、「その規則内でどうプレイしようか?」と問うなら、とたんにゲームフィールドへと変貌してしまうんじゃからな。

歴史のツボっぽくいうと…

  • 7世紀
    チェスの原型
    サーサーン朝ペルシアのホスロー2世が、チェスの原型であるボードゲーム「シャトランジ」に言及した書物を残す

  • 1947年
    コンピュータゲームの発明
    アメリカのトーマス・T・ゴールドスミスとエストル・レイ・マンが、ブラウン管を用いた世界初のコンピュータゲームを開発する

  • 1983年
    家庭用ゲーム機の普及
    日本の任天堂社が家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」を発売、ゲーム市場を開拓する

 

 

<参考文献>(2020/05/02 visited)

遊具 - Wikipedia
Category:遊具 - Wikipedia
ゲーム - Wikipedia
チェス - Wikipedia
チェスの歴史 - Wikipedia
ゲーミフィケーションとは何か? 概念の基本と現状
 今年になり、各所で目にするようになった「ゲーミフィケーション(gamification)」という概念。海外では既に専門カンファレンスまで開催されている。本連載では、この新しい概念の概要や背景、手法や応用範囲などを全6回に渡り解説していく。第1回目は、ゲーミフィケ―ションの概要と各分野との関連性、国内外でどのように注目...
https://bunkyo.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=3803&item_no=1&attribute_id=37&file_no=1

https://www.toyo.ac.jp/uploaded/attachment/3099.pdf

 

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