この用語のポイント
簡単にいうと…
回転運動器とは
力学的エネルギーが回転弧に対して働く器械
という技術要素・個体の総称です。
その名の通り回転を利用したり、手で振るわれたりする用具が該当します。
詳しくいうと…
力学的エネルギーのさまざまなバリエーションを変奏する運動器のうち、回転運動器は、そのエネルギーの向きが総じて回転弧状ないし回転弧に対して表されるタイプの器械です。
慣性モーメントや遠心力などにまつわる力学的エネルギーを利用する器械がこれに該当します。
種類
振るう・回す技術(慣性モーメントの技術)
慣性モーメントを利用する回転運動器として、ハンマー、歯車、洗濯機など多くのものがあります。
慣性モーメント(慣性能率)とは、回転運動する物体の回転のしやすさのことで、速度と併せて、回転運動の運動エネルギー量を決定する要因のひとつです。
歯車などがクルクル回るとき、ハンマーや斧が両腕で大きく弧を描いて振るわれるとき、その運動は慣性モーメントに支えられるため、単純な直線運動よりもすくない労力で大きな運動量を発揮できる場合があります。
振り回す技術(遠心力の技術)
遠心力を利用する回転運動器として、遠心分離機、脱水機、重力発生装置などがあります。
遠心力とは、回転運動時に外側へ向けてかかると見なされる力です。この遠心力を利用して、試料を構成粒子ごとに分離させたり、洗濯物の水気を切ったり、疑似的な重力を感じさせることができます。
さらに知りたいなら…
つまり…
回転運動器とは
その力学的エネルギーが回転弧に対して働く、慣性モーメントや遠心力などを利用する器械
という技術要素・個体の総称なわけです。
ハンマーの動きも、言われてみればたしかに、回転運動に属するのぉ。
歴史のツボっぽくいうと…
前期旧石器時代(約330万年前) 石器が使用される。
79年頃 イタリアのポンペイで鉄製の釘抜きハンマーが使用される。
1894年 スウェーデンの発明家グスタフ・ド・ラバルがミルクセパレータを開発する。
1920~1930年代 スウェーデンの化学者テオドール・スヴェドベリが
現代的な遠心分離機を開発する。
<参考文献>(2019/02/11 visited)
