簡単にいうと…
美術作品とは
美感的意義をもつ物事のうち、視覚表現を行なう物事
という制作物です。
詳しくいうと…
視覚の芸術
ウツボカズラの曲線に魅入られて、鉛筆をそっと走らせます。描く線は1本、次いで複数本が踊り出し、その弧は閉じられ、一個の形態の完成です。
あるいは、夕焼け空の向こう側に神話の世界を思い描き、キャンバスに色彩をぶつけ、そうした世界を表現すると、一個の色彩が出来上がります。
最後に、つづら折りの山道を駆け上がってゆくバイクを見かけ、その滑らかな折れ曲がりの運動に一瞬、目が奪われました。
ふだん何気ないこれら形態・色彩・運動が、ときに私たちの関心を惹くのは不思議なことです。曲線や鮮やかさだけではなく、何気ない背景に浮かぶ1本の直線や、機械的反復のうちにすら、私たちは何か予感めいたものを感じます。
こうした視覚に訴えかける形態・色彩・運動を作り出す人為的な物事を、私たちは美術作品と呼びます。それも一瞬では作品とは呼ばれず、反復性(ないし永続性)が美術作品の条件です。
美術作品の種類
美術作品には、主に下記の種類があります:
造形芸術
絵画、彫刻、建築、庭園、生け花、書、写真、インスタレーション、漫画などたくさんの分野があります。
舞台芸術
舞踏(ダンス)、演劇、バレエ、歌劇(オペラ)などの分野があります。
映像芸術
映画やアニメーションなどの分野があります。
以上のように美術作品は、その形態・色彩・運動によって見る物に美感を生じさせる効果があり、こうした私たちの日々の生活に活気を与えてくれているのでした。
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つまり…
美術作品とは
美感的意義をもつ物事のうち、視覚表現を行なう物事
という制作物なわけです。
歴史のツボっぽくいうと…
- 紀元前20000年頃ラスコーの洞窟壁画現在のフランスで、クロマニョン人がラスコー洞窟に壁画を描く
- 紀元前2560年頃ピラミッドの建設エジプト王国で、ギザの大ピラミッドが建設される
- 紀元前5世紀頃悲劇の誕生古代ギリシャで、悲劇が発展する
- 紀元前438年頃パルテノン神殿の建設古代ギリシャで、パルテノン神殿が建設される
- 紀元前330年前頃詩学の誕生古代ギリシャの哲学者アリストテレスが、その著作『詩学』において、ギリシャ悲劇および最古のドラマ理論について記し、現代にいたるまで各種の演劇様式に根底的な影響を与える。
- 10世紀頃キリスト教の宗教劇ローマ・カトリック教会が、布教のため、聖書の内容を解説するための演劇を教会で行ないはじめる。
- 1504年頃ダヴィデ像の制作イタリアの芸術家ミケランジェロが、彫刻『ダヴィデ像』を制作する
- 1506年頃モナ・リザの制作イタリアの芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチが、絵画『モナ・リザ』を制作する
- 1581年バレエの誕生フランスで、今日知られる最古のバレエ作品『王妃のバレエ・コミック』が上演される。
- 1597年歌劇の誕生イタリアで、古代ギリシャ悲劇を歌うような台詞をつけて復興する動きのなかで、音楽家ヤコポ・ペーリが今日知られる最古の歌劇『ダフネ』を作曲する。
- 1652年頃聖テレジアの法悦の制作イタリアの芸術家ジャン・ロレンツォ・ベルニーニが、彫刻『聖テレジアの法悦』を制作する
- 1827年世界最初期の写真フランスの発明家ジョゼフ・ニセフォール・ニエプスが、世界最初期の写真を撮影する
- 1895年世界初の映画フランスの発明家リュミエール兄弟が、世界初の実写映画『工場の出口』を公開する
- 1913年空間における連続性の唯一の形態の制作イタリアの芸術家ウンベルト・ボッチョーニが、彫刻『空間における連続性の唯一の形態』を制作する
<参考文献>(2020/05/03 visited)