製造物
└電磁気の技術
└電子器
└計算機
└コンピュータ
├スーパーコンピュータ
├メインフレーム
├サーバ
├パーソナルコンピュータ
├ワークステーション
├スマートフォン
├タブレット
└ゲーム機
簡単にいうと…
コンピュータとは
電子データを高速・大量に演算処理する計算機
という技術個体の総称です。
それまでの機械式計算機と区別して、電子計算機と呼ばれたりします。
そのうち、ここではパーソナルコンピュータ(PCまたはパソコン)を例に説明します。
詳しくいうと…
この本体で、計算処理が行なわれています。
構造と仕組み
ディスプレイなどの入出力装置は、マザーボード上の端子に接続されています。
仕組みとしては、まず入出力装置とCPU(制御・演算装置)との間のやりとりがあります。
キーボード(文字コード)やマウス(クリック信号)からの入力を、CPUが処理して、その演算結果をディスプレイへ表示します。
CPUはその演算処理の際、メモリー(主記憶装置)やハードディスク(補助記憶装置)とデータのやりとりを行なっています。
ハードディスクに格納されている大方のデータは、一度メモリーへ渡され、CPUが扱いやすい場所へ移されます。
CPUは、そばに控えるこのメモリーの各種データを参照しながらその演算処理を実施します。
このようにしてコンピュータは、主役であるCPU(制御・演算装置)、それを補佐するメモリー(主記憶装置)・HDD(補助記憶装置)、そしてホモ・サピエンスとの対外的な窓口であるディスプレイ・マウス・キーボード(入出力装置)などから構成され、内部の計算結果を上手く人間が操作・参照できるような仕組みになっているわけです。
こんなとき、Windows OSを使用している場合は、Ctrl+Alt+Deleteキー同時押しでタスクマネージャを起動し、CPU利用率の高い起動中アプリを止めてあげましょう。
種類
コンピュータは、その性能差やサイズの大小、機能や出自の差異に応じて、以下のように分類が可能です:
・スーパーコンピュータ(スパコン)
…超高性能。気象予測や天文解析、金融や物理のシミュレーション用途など。
・メインフレーム
…各メーカによる独自設計(CPU・OS・ネットワークなど)。大組織向けの特定用途に特化してきたが、1990年代以降のオープンシステム(標準設計)の潮流を前に下火傾向。「滅びゆく恐竜」。
・サーバ
…今日身近な高性能コンピュータ。クライアント端末に対し各種サービスを提供する。ラックマウント型・タワー型・ブレード型など各種形状をとる。
・パーソナルコンピュータ(パソコン)
…おうちにあるのはこれ。ユーザーが自分用として扱う個人向けコンピュータ。
・ワークステーション
…パソコンよりちょっと高性能。高負荷の業務用アプリ向け。
・マイクロコンピュータ(マイコン)
…ほとんどの電化製品に搭載。1つのチップにCPUやメモリなどが詰まった小型コンピュータ。小さいので、機械や家電などの内部に組み込み可能。
・タブレット
…タッチパネルディスプレイにCPUやメモリを搭載してそのままコンピュータにしてしまった端末。2010年に販売されたApple社のiPadが火付け役。
・スマートフォン
…携帯電話をコンピュータと割り切ってしまったタッチパネルディスプレイ搭載コンピュータ。2007年に販売されたApple社のiPhoneが火付け役。
・ゲーム機
…昔遊んだファミコンやプレイステーション、ゲームボーイも、立派なコンピュータです。
②の意味で用いる場合、パソコンでもワークステーションでもスパコンでも「サーバ」と呼ばれたりします。たとえば、自宅PCをWebサーバに仕立てる場合などです。
以上のようにコンピュータは、演算処理する計算機として、またインターネットの海を結ぶ点として、今日の情報化社会を支えている端末そのものであり、わたしたちの生活の仕方を変え、そしていまなお変え続けている革新的な電気技術なのでした。
さらに知りたいなら…
(←画像クリックでAmazonサイトへ)
ふだん使い慣れているコンピュータの中身を覗くのにちょうどよい思います。
つまり…
コンピュータとは
電子データを高速・大量に演算処理する計算機
という技術個体の総称なわけです。
ちなみに正確に言うなら、コンピュータが処理しているのは、情報というよりは信号じゃな。信号は機械が処理するが、情報は生き物が日々処理しておる。
歴史のツボっぽくいうと…
- 1936年コンピュータのモデルイギリスの数学者アラン・チューリングが、テープに格納されたプログラムを実行する計算機を定義する
- 1937年デジタル回路の概念確立アメリカの電気工学者クロード・シャノンが、MITでの修士論文「継電器及び開閉回路の記号的解析」において、電気回路がブール論理の演算に1対1で対応する(スイッチのON/OFFを真理値に対応させた上で)ことを示す
- 1930年代~40年代電子式計算機の登場弾道計算や暗号解読などの軍事用途として、あるいは学問上の解析用途として、Zuse Z3、アタナソフ&ベリー・コンピュータ、Colossus、ENIACといった電子式計算機が、それまでの電気機械式計算機に代わって登場しはじめる
- 1945年コンピュータ構成の原形ハンガリー出身の数学者ジョン・フォン・ノイマンが、最初器の電子式コンピュータEDVACに関する報告書内で、記憶装置んいプログラムとデータの両方を格納するアーキテクチャを定義する
以降、ほぼすべてのコンピュータがこのアーキテクチャを採用する
- 1951年初の商用コンピュータイギリスの外食・ホテル産業J.Lyons&Company社が、傘下のパン屋の毎週の売り上げ集計をコンピュータによって実施する
- 1947年トランジスタの発明アメリカ・ベル研究所のジョン・バーディーンとウォルター・ブラッテンが、半導体に関する研究の過程で増幅作用を発見、点接触型トランジスタを発明する
1950年代以降、コンピュータの素子がそれまでの真空管からトランジスタへ移行する
- 1959年集積回路(IC)の発明アメリカ・インスツルメンツ社のジャック・キルビー、およびフェアチャイルドセミコンダクター社のロバート・ノイス(のちにインテル社を創業)が、それぞれ半導体による集積回路の特許を出願する
以降、コンピュータの制御・演算装置としてCPUが搭載される
- 1965年最初のHDDアメリカ・IBM社の商用コンピュータ「IBM 305 RAMAC」に、直径60cm長ディスク50枚を重ねて4.8MBの記録容量を備え、大型冷蔵庫2台分の体積をもつ、世界最初のHDDが搭載される
- 1969年インターネットの登場アメリカ国防総省が、インターネットの起源となるARPANETを運用開始する
- 1972年パソコンの概念提唱アメリカの計算機科学者アラン・ケイが、講演「Personal Computer for Children of All Ages」において「パーソナルコンピュータ」という用語を提唱する
- 1990年代Microsoft社製品の台頭アメリカ・Microsoft社のWindows OSや業務アプリケーションMicrosoft Officeが、オフィス用ソフトとしてデファクトスタンダードとなりはじめる
- 1998年Apple社製品の台頭アメリカ・Apple社から、「インターネットのための新世代のパーソナルコンピュータ」と銘打たれたiMacが販売、社会現象となる
<参考文献>(2019/09/08 visited)