点火プラグ

技術要素
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簡単にいうと…

点火プラグとは

 内燃機関の中で電気スパークなどを生じさせ、気化燃料に着火する

技術要素です。

 

この点火プラグには、

①電気スパークを用いるもの(スパークプラグ)と

②電熱を用いるもの(グロープラグ)がありますが、

ここでは①スパークプラグについてみてゆきます。

詳しくいうと…

内燃機関の各種エンジン内では、空気-気化燃料の混合ガスが、燃焼室内に充満しています。

点火プラグは、このガス内で、電気スパークによる火花を散らして、着火・爆発させる役割があります。

 

 

 

 

点火プラグの外観は左図の通りです。

各部分の仕組みを詳しくみてみましょう。

 

 

 

 

 

構造

点火プラグは下記部分から構成されています:

 

端子 …外部装置から高圧電流を受ける。

中心電極 …高圧電流を放つ側。

接地電極 …高圧電流を受ける側。

スパークギャップ

 …電極間の隙間。ここでスパークが生じる。

 

 

仕組み

点火プラグが作動する仕組みとして、まず高圧電流を蓄えている他装置(ex.イグニッションコイル)から、高圧電流を端子を通じて受け取ります。

この電流が導体を通じて中心電極まで達すると、数万ボルトの電気スパークが中心電極と接地電極の間で起こります。

スパークは火炎核(火種)を生成し、この火炎核が気化燃料と燃焼反応をおこして成長してゆくことで、着火が行なわれます。

 

なお、高圧電流を点火プラグへ流すタイミングは、エンジンの燃焼行程(たとえばピストンの上下運動タイミング)と同期している必要があります。

この通電タイミングの制御は、ディストリビューター(機械制御式)や電子回路(電子制御式)などの他部品によって、点火プラグを含めた点火系統全体の中で行なわれます。

 

・点火プラグ(スパークプラグ)は、電気火花(スパーク)を散らして内燃エンジン内の気化燃料に着火するよ
・スパークは中心電極―接地電極間のスパークギャップで行なわれるよ
・火炎核がスパークによって生成され、これが燃焼反応とともに成長することで着火するよ
 

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つまり…

点火プラグとは

 内燃機関の中で電気スパークなどを生じさせ、気化燃料に着火する

技術要素ということです。

 

火炎核という言葉は初耳じゃのぉ。化学でいう結晶核とおなじように、成長という形容をするのじゃな。

歴史のツボっぽくいうと…

1777年 イタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタが

    スパークによる燃料への着火を提唱する。

1807年 スイスのドゥ・リヴァが、ボルタのアイデアを内燃機関向けに提唱し、

     これがスパーク・イグニッション・エンジンの原形となる。

1876年 フランスの技術者ルノアールが

     スパーク・イグニッション・エンジンを製作する。

1902年 ドイツのボッシュ社が、高電圧スパークプラグを開発する。

 

<参考文献>(2018/09/29 visited)

点火プラグ - Wikipedia
点火装置 - Wikipedia
「スパークプラグ」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書
「スパークプラグ」の意味は読み方:すぱーくぷらぐ点火プラグ のこと。Weblio国語辞典では「スパークプラグ」の意味や使い方、用例、類似表現などを解説しています。
プラグの飛火と着火 | スパークプラグ/アフターマーケット製品|デンソー
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