この用語のポイント
簡単にいうと…
ヘリコプターとは
エンジンによって回転翼を回し、揚力を得て、浮上や前進を行なう航空機
という技術個体です。
垂直での離着陸が可能なため滑走路が不要であり、またメインローター(回転翼)の角度を調整することで機敏に動けるため、単純な移動だけでなく、たとえば救急・救助・報道用の航空機としても用いられます。
詳しくいうと…
外出していて、音がするな…とふと空を見上げると飛んでいるのがヘリコプターです。
機体ほどの大きさの回転翼(ローター)を回して動いています。
その構造と仕組みをみてゆきましょう。
構造
ヘリコプターの頭頂部分には、ターボシャフトエンジンなどが搭載されています。
前方から空気を吸入し、内部で燃焼させ、その燃焼ガスの圧力でタービンを回して、メインローター(回転翼)も回します。
尾翼部分のテールローターは、メインローターの回転により機体にかかる捻じりの力(トルク)を相殺するために回転します。また、尾翼をフリフリすることにより機体の向きを360℃回転させます。
浮上
メインローター(回転翼)が高速回転しはじめると、翼の形状のおかげで、上部に低圧部分が、下部に(比較的)高圧部分ができ、揚力(圧力差)が生まれます。
メインローターは1分間に約300回転、1秒間に5回転するため、大変な風速が回転翼に生じます。この大きな力を揚力に転化し、浮上することができます。
前進
浮上したら、次は前進です。
メインローター(回転翼)の付け根には、スワッシュプレートと呼ばれる角度調整面があり、これにより揚力の生じる向きを変え、前進する方向へ推力を生じさせることができます。
上記のようにヘリコプターは、その垂直離着陸と敏捷性という大きな利点を活かして、急病人を輸送したり、災害救助をしたり、報道カメラの視線を空へ浮かせたり、日々わたしたちの輸送や視線を支えています。
さらに知りたいなら…
つまり…
ヘリコプターとは
エンジンによって回転翼を回し、揚力を得て、浮上や前進を行なう航空機
という技術個体なわけです。
航空機といえば固定翼をもつ飛行機のイメージじゃが、たしかに、飛行機だと空中に留まる(ホバリング)ことができないから、救助用には向いていないのう。
歴史のツボっぽくいうと…
4世紀頃 中国で竹トンボについて記述した書物が書かれる。
1505年頃 イギリスのレオナルド=ダ・ヴィンチが
『鳥の飛翔に関する手稿』でヘリコプターのスケッチを残す。
1901年 ドイツの工学者ヘルマン・ガンズヴィントが
ヘリコプターによって15秒間の浮上を成功させる。
1936年 ドイツの技術者ハリンリヒ・フォッケらが
安定飛行のできる初の量産型ヘリコプターの飛行に成功する。
<参考文献>(2019/01/14 visited)