顔料

自然加工物
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簡単にいうと…

顔料とは

 着色に用いる粉末

という自然加工物です。

顔の化粧に用いられていたため、日本では顔料と呼ばれているようです。

詳しくいうと…

顔料は、水や油に溶けないため、粉末状で用いられる着色剤です。

塗料・素材・食品・化粧品・プリンタ印紙などの着色に用いられます。

 

顔料は、その原料に応じて以下の種類があります:

無機顔料

…天然鉱物顔料と合成無機顔料に分けられます。前者には、天然土の褐色や、炭酸カルシウムの白色などがあり、後者には、紺青(プロシア青)、カドミウム黄などがあります。

有機顔料

…合成化合物であるキナクリドンの赤色、フタロシアニンの青色、ジケトピロピロロールの橙色などがあります。

レーキ顔料

染料液体に対して電離・イオン化反応を起こすことで粉末状へと変化させた顔料で、レーキレッドCやアリザリンレーキの赤色などがあります。

 

 

以上のように顔料は、その粉末をさまざまな物質へ添加することで、絵の具、クレヨン、クレパス、ペンキ、衣服、食品など幅広い分野で彩りを加えているのでした。

 

・顔料とは、着色に用いる粉末だよ
・無機顔料、有機顔料、レーキ顔料などの種類があるよ
 

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つまり…

顔料とは

 着色に用いる粉末

という自然加工物なわけです。

 

染料に対して、顔料はとりわけ絵の具材として歴史的に探究されてきおった。近世以降に日本やヨーロッパで描かれた色とりどりの浮世絵・絵画も、こうした顔料の原材料発見と軌を一にしておるんじゃ。

歴史のツボっぽくいうと…

  • 40万年前頃
    顔料の利用
    黄土や酸化鉄などの顔料が、身体への装飾目的で利用される

  • 紀元前1200年頃
    貝紫の利用
    地中海近辺のフェニキア人が、アッキガイ科の巻貝の粘液から貝紫(紫色)の顔料を抽出する

  • 15世紀頃
    画家たちの顔料探求
    ヨーロッパの画家たちの用いる青色絵具として、高価だったラピスラズリ原料に代わり、アズライト(藍銅鉱)やインディゴ(コマツナギ属の植物)が利用される

  • 1856年
    ドイツ合成染料の登場①
    ドイツの化学者ウィリアム・パーキンが、ニクロム酸カリウムで酸化させたアニリンの紫色素(モーヴ)で絹や羊毛を染色できることを発見する

  • 1869年
    ドイツ合成染料の登場②
    ドイツの化学者カール・グレーベとカール・リーバーマンらが、アカネ色素のアニザリンを合成する

  • 1880年
    ドイツ合成染料の登場③
    ドイツの化学者アドルフ・フォン・バイヤーが、アイの青色色素インディゴを合成する

 

 

<参考文献>(2019/12/17 visited)

顔料 - Wikipedia
インディゴ - Wikipedia
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