簡単にいうと…
炭窯とは
木を燃やして木炭をつくる窯
という構築物です。
詳しくいうと…
炭窯は、切り出した原木を加熱して木炭をつくる窯です。
まず、地面を掘って窯のスペースをつくり、周囲に石やレンガを積み上げます。
石やレンガの隙間には、水を混ぜた土を練り込みます(焼くと固まって壁になります)。
こうして、中央に炭化室、その前後に加熱室と排煙室ができあがります。
この炭化室に原木を並んで詰め込み、加熱室で火をおこしましょう。
すると、いぶされるようにして徐々に原木が炭化してゆきます。煙は排煙室の孔から逃げてゆきます。
ちなみに、この煙には原木内の酢酸が含まれており、木酢液(もくさくえき)と呼ばれています。排煙室の煙突で冷やされ、結露することで、この木酢液を抽出することができます。害虫予防や殺菌用に用いることができます。
このようにして出来た木炭は、ふたたび火を入れると遠赤外線効果でじんわりと温かい熱を持続的に発することから、古くから製鉄や冶金、調理や暖房のエネルギー源として用いられてきました。
以上のように炭窯は、石や土などで固められた祠のような中で、木を高温加熱することによって木炭を生成して、今日もわたしたちの焼き肉や焼き鳥、七輪焼きなどの美味しい料理をサポートしてくれているのでした。
さらに知りたいなら…
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つまり…
炭窯とは
木を燃やして木炭をつくる窯
という構築物なわけです。
炭火焼きじゃと、肉や野菜の全体をじんわりと温めるから、旨味がよく滲み出すような気がするぞぃ。火で直接熱するのとはちがった調理の仕方じゃわぃ。
歴史のツボっぽくいうと…
- 約30万年前炭の利用日本の約30万年前の遺跡から炭が発見される
- 9世紀~12世紀日本での木炭の普及日本の平安時代に、山林部を中心に炭焼きが広く行なわれる
- 16世紀森林資源の枯渇イギリスで、製鉄用途の木炭需要の高まりにより、森林伐採が深刻化する
<参考文献>(2019/11/05 visited)