この用語のポイント
簡単にいうと…
放熱フィンとは
放熱効率を上げるために表面積を広くした、ヒレ構造
という技術要素です。
「ヒートシンク」とも呼ばれます。
自動車エンジンの外殻や、パソコンCPUの覆いも、たいていこの構造です。
なおフィン(fin)とは英語で「ヒレ(鰭)」のことです。
詳しくいうと…
放熱フィンは、過熱しがちなパーツ(発熱体)があると、たいていそこにいて覆っています。
そのまま放っておくとオーバーヒートしてしまうため、何とか冷却せねばなりませんが、放熱フィンは最も一般的な冷却方法のひとつです。
放熱フィンは、伝熱特性の良いアルミニウム・鉄・銅などで出来ています。
この構造で覆っていると、発熱体からの熱をダイレクトに受け取り、たくさんあるヒレ部分から空気中へその熱を逃がしてあげます。
この放熱効率は、単純にヒレが多い(表面積が大きい)ほど高くなります。
純粋な放熱量を考えると、水管や送風ファンを用いるほうが冷却スピードは高いです。ただ放熱フィンの利点は、それが構造体である、つまり放っておいても勝手に放熱してくれる点にあります。
以上のように放熱フィンは、過熱しがちなパソコンCPUや自動車エンジンの熱を、わたしたちの知らないうちに空気中へ逃がして、今日も正常なマシン動作を支えてくれているわけです。
他方、たとえばオイルヒーター(ヨーロッパで一般的な暖房器具)もこの放熱フィン構造で覆われていますが、その目的は過熱を防ぐというより、室内への放熱を促して部屋を暖かくすることにあります。
このように、同じ放熱という機能でも、発熱体に着目するか(冷却)、発熱体の周囲大気に着目するか(加熱)で、求める目的は異なる場合があります。
このため、放熱フィン構造は、冷却器というより、広く熱交換器の一種と考えると理解がしやすいでしょう(発熱体の高温と、周囲大気の低温が交換され、発熱体は温度が下がり、周囲大気は温度が上がる)。
さらに知りたいなら…
つまり…
放熱フィンとは
放熱効率を上げるために表面積を広くした、ヒレ構造
という技術要素なわけです。
たとえば、ハチやアリの大群を見るときにも似た不安感を覚えるわぃ。同形ユニットの空間的反復がわしらの知覚を埋め尽くすことに対する、つまり知覚の屈伏に対する、恐怖心じゃろうか?
歴史のツボっぽくいうと…
- 1902年自然冷却の自動車エンジンアメリカのフランクリン社が空冷自動車エンジンを開発する。
<参考文献>(2019/03/17 visited)