簡単にいうと…
基礎とは
建物の重さを地盤へ伝える
構造物です。
下部構造とも呼ばれ、それに対して建物本体を上部構造と呼びます。
ちなみに、「下部構造」というこの建築用語は、19世紀の思想家カール・マルクスが、社会体の経済的構造を指すのに用いた用語としても知られています。
詳しくいうと…
基礎とは?
基礎は、建物の最下層に埋め広げられたコンクリートないし鉄筋コンクリートの部分です。
もし地面の上に直接建物を建てたら、地面や雨水によって簡単に崩壊してしまいます。
それを防いでくれる基礎は、建物全体の構造安定性を支えるかなめをなしています。
基礎の種類
基礎には主に以下の種類があります:
・直接基礎(布基礎、べた基礎)
・深基礎(杭基礎、摩擦基礎)
直接基礎
直接基礎は、地面の上に直接設置するタイプの基礎です。
布基礎は、土台を支えるための最小限のコンクリート部分です。
べた基礎は、右図の通り、布基礎に加えて底面も鉄筋コンクリートで補強されています。
基礎の上には土台が、土台の上には床板が敷かれます。あなたがふだんゴロゴロしている部屋のフローリングも、その下には土台や基礎が控えています。
深基礎(深基礎)
深基礎は、地面の下へ杭を打ち込んで上部構造を頑丈に支えるタイプの基礎です。
ビルなどの大きな建物に用いられます。
この杭基礎は、浅い地面の底にある固い支持地盤にまで杭を打ち込みます。
他方、摩擦基礎は、支持地盤がかなり地下深い場合に、多数の杭を浅い地盤へ打ち込んで地中との間の摩擦によって上部構造を支えます。
以上のように基礎は、建物を地面へと繋ぎ留める機能を果たして、今日もわたしたちの家やオフィスを支えているのでした。
さらに知りたいなら…
つまり…
基礎とは
建物の重さを地盤へ伝える
構造物なわけです。
直接基礎は、新築中の建築現場でよく見かけるのぅ。
歴史のツボっぽくいうと…
- 紀元前40万年頃最古の住居建築フランスのテラ・アマタ遺跡で大きな楕円形の住居の柱の穴が発見され、当時ヨーロッパにいたホモ・ハイデルベルゲンシスによる建築とされる
- 1198年現存する日本最古の木杭源頼朝の家来だった武将 稲毛重成が、相模川(現在の神奈川県茅ケ崎市)に木杭を用いた「旧相模川橋脚」を築く
- 1908年日本で最初の鋼杭大阪の高麗橋に、日本で初めて鋼杭が用いられる
<参考文献>(2019/10/16 visited)
ジャック・チャロナー(編)『人類の歴史を変えた発明1001』ゆまに書房、2011年