簡単にいうと…
ガントリークレーンとは
港湾でコンテナを貨物船に積み卸しする大型クレーン
という構築物です。
なおガントリー(gantry)とは、門型の構造物を指す言葉です。
詳しくいうと…
ガントリークレーンは、岸壁に設置され、貨物船のコンテナを積み卸しする、「港の顔」とも呼べる存在です。
ガントリークレーンの構造
高脚と梁、ガーダー(横行桁)の骨格から構成され、ガーダー内を運転室(トロリー)とスプレッダーが水平移動してコンテナを動かします。
コンテナは、貨物船とシャーシー(コンテナ用トレーラー)の間で運搬されます。
また、ガーダー後部には機械室があり、受変電設備や、運転室の横行用電気モーター、スプレッダーの巻き上げ用電気モーターなどが設置されています。
高脚の足元がタイヤであることからわかるように、ガントリークレーンは岸壁上を横移動できます。
ガントリークレーンの動き
貨物船からシャーシーへ、コンテナを運搬する例を見てみましょう。
まず、運転室から吊り下がっているスプレッダーが、貨物船のコンテナ上部の孔にカチっとはまり、そのまま岸壁上のシャーシーへ置きにゆきます。
シャーシーは、コンテナをすぐ近くのコンテナヤード(コンテナ置き場)まで運搬します。
コンテナヤードでは、トランスファークレーンやストラドルキャリアといった他のクレーン型特殊車両によって、多段積みされたコンテナの山が築かれてゆくのです。
以上のようにガントリークレーンは、貨物船のコンテナを港へ移動させるクレーンとして、今日もわたしたちが利用する海外製品の詰まったコンテナを岸壁へ運搬してくれているのでした。
さらに知りたいなら…
船の仕組みを中心に、
港湾設備についても若干触れられています。
その他、航海について、船の推進原理についてなど、盛りだくさんです。
つまり…
ガントリークレーンとは
港湾でコンテナを貨物船に積み卸しする大型クレーン
という構築物なわけです。
港にある赤くてでっかいあれじゃな。たしかに遠目からでも目立つわい。あれはコンテナを移動させるクレーンじゃったんじゃなあ。
歴史のツボっぽくいうと…
- 紀元前450年クレーンの登場古代ギリシャで、梃子と滑車を利用した人力のクレーンが石造建築のために用いられる
- 1300年代頃ドイツの古クレーンドイツのハノーヴァー州リューネブルグで、古クレーンと呼ばれる、チェーンを巻き取るドラムを人力で回して吊り下げするピポット型のクレーンが造られる
<参考文献>(2019/10/30 visited)