この用語のポイント
簡単にいうと…
ロープとは
細長い繊維を幾重にも撚(よ)り合わせた物体
という技術要素です。
何かを縛ったり繋ぎ留めたりするのに用いられます。
日本語では、縛る用途のロープは「縄」、牽引や支持する用途のものは「綱」と呼ばれ区別されています。
詳しくいうと…
ロープは、植物や動物、合成樹脂や金属などから抽出/成形される繊維から構成されています。
このファイバー(繊維)を数本まとめて捻じって1本のヤーン(撚り糸)にします。
このヤーンが、さらに数本まとめて捻じられて1本のストランド(子縄)を構成します。
このストランドが、さらに数本まとめて捻じられ、1本のロープとなるのです。
これら構成要素は、ファイバー(繊維)を除いて撚り合わされています。この撚りの捻じり方向は、各々異なります。
たとえば、ファイバーが右撚りなら、上位のヤーンは左撚り、ストランドは右撚り、そしてロープは左撚り、といった具合です。
こうすることで、ロープ全体の強度がとても高くなり、よほど規格外の力で引っ張られないかぎり、引きちぎられることはありません。
ロープは旧石器時代の狩猟採集社会から生まれ、その用途も荷物を縛る、引っ張るという非常に幅広いものです。特殊な用途では、登山時の命綱となるクライミングロープや、船を港に係留するもやい綱などがあります。
以上のようにロープは、天然・人工の繊維を幾重にも右に左に寄り合わせ、その身にかかる何トンもの張力に耐えて、今日も荷物や登山者、船などを繋ぎ留めているのです。
さらに知りたいなら…
つまり…
ロープとは
細長い繊維を幾重にも撚(よ)り合わせた物体
という技術要素なわけです。
歴史のツボっぽくいうと…
紀元前5万年~1万年前 つる植物などの繊維を撚り合わせたロープが作られる。
1834年 ドイツの鉱山技師が、鉄線を撚り合わせてワイヤロープを開発、
鉱山の立坑作業用に用いられる。
<参考文献>(2019/01/20 visited)
http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/076.pdf