この用語のポイント
簡単にいうと…
飛行機とは
エンジンによって前進し、固定翼によって揚力を得て浮上する航空機
という技術個体です。
詳しくいうと…
1903年に初飛行したライト兄弟のライトフライヤー号は、ガソリンエンジン+プロペラ推進でしたが、基本的なところは現代のジェット旅客機と変わりません。
つまり飛行機は、エンジンによって前進し、固定翼にその際生じる揚力によって浮かび上がります。
その様子を、いままさに離陸しようとするジェット旅客機を例に見てゆきましょう。
離陸
前進
空港の滑走路上で、旅客機が加速前進しています。
今日この推進用原動機には、ジェットエンジン(ターボファンエンジン)が多く用いられます。
浮上
飛行機が前進すると、その主翼(固定翼)に空気の流れがぶつかります。
滑走路上で飛行機は時速200~300kmで前進しますが、これは風速55~80m/sとなり、最大級の台風以上の莫大な力の働くことがわかります。
主翼は、前方からやってくるこの超台風級の風を、その身でふたつに分けます。
上部を走る速い風が、ベルヌーイの定理により低圧部分を生み、下部を走る遅い風の(比較的)高圧部分との間で、圧力差が生じます。
この圧力差により、下から上へ持ち上がろうとして生じる力が、揚力です。
こうして、旅客機は滑走路を離れ、空へ浮かんでゆきました。
旋回
上空を飛行するこの旅客機、進路を定めようと空港上空を旋回(カーブ)するようです。
旋回には、次の2ステップが必要です:
①機体の傾きを変える(ローリング)
②機体の向きを変える(ヨーイング)
機体の傾きを変える(ローリング)
まず、パイロットが操舵輪(ハンドル)を右に回します。
すると、主翼に設置された可動する補助翼(エルロン)のうち、右が持ち上がり(揚力=低下)、左が下がります(揚力=増加)。
この左右の揚力バランスが変わることで、機体全体が右に傾きます。
機体の向きを変える(ヨーイング)
次いで、パイロットは右足でペダルを踏みました。
すると、尾翼が右方向へ折れ曲がり、機体の向きが右方向へと曲がります。
上記2つのステップを踏むことで、旅客機はちゃんと旋回し、目的地に向けて進路をとることができたようです。
上記のようにして、昼夜問わず約5000の飛行機が、いまも世界中で飛行し、乗客や貨物を別の地域、別の大陸へと運んでいるのです。
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つまり…
飛行機とは
エンジンによって前進し、固定翼によって揚力を得て浮上する航空機
という技術個体なわけです。
歴史のツボっぽくいうと…
1901年 アメリカの技術者グスターヴ・ホワイトヘッドが
飛行機の有人飛行を成功させたといわれる。
1903年 アメリカの自転車屋ライト兄弟が、飛行機の有人飛行を成功させる。
1914年 アメリカの飛行機ベノイストXⅣが
タンパ湾両岸35kmを横断する初の定期旅客飛行便となる。
1915年 ドイツの飛行機フォッカーE.Ⅲが
プロペラ内面から機関銃を掃射する初の量産戦闘機となる。
1947年 アメリカの飛行機ベルX-1が、ロケットエンジンを搭載して
飛行機として初めて音速を超える。
1949年 イギリスの飛行機コメットが世界初のジェット旅客機となる。
<参考文献>(2019/01/13 visited)