農作物

自然加工物
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簡単にいうと…

農作物とは

 人間によって育てられ、人間の役に立つ植物

という自然加工物です。

それ自体は自然物ですが、人間による品種改良の影響の大きさを考慮して、自然加工物としています。

詳しくいうと…

都市部にいると実感がわきませんが、日本の国土のうち10数%が農作地です。

これら農作地で穀物・野菜・果物などが育てられ、収穫され、さまざまな用途に供されます。

 

その用途に応じて、農作物は以下の種類に区分できます:

・食用作物

…ホモ・サピエンスの食糧として。穀物・野菜・果物が中心です。

飼料作物

家畜動物の食糧として。トウモロコシなどの穀物が中心です。

・薬用植物

…西洋医薬品や漢方薬の材料として。モルヒネやジギトキシンなど、多様な植物から多様な成分が抽出されます。

・工芸植物

…綿花やパラゴムノキなど繊維・ゴムの材料として、油・糖・デンプンなど工業利用される成分の材料としてなど、食用以外の使われ方をします。

・観葉植物

…小型の常緑樹やサボテン、花の綺麗な植物など、観賞用として。

 

これら農作物は、大量に消費されるため、品種改良によってその特性を増大させていることが多いです。食用植物であれば食用部位が太く大きく育つように、観葉植物であれば花弁がより色鮮やかで長持ちするように、さまざまな品種がかけあわされています。

 

 

以上のように農作物は、人間や家畜の化学エネルギー源であることを中心に、医薬品として、工業材料として、そして観賞用として、多様な用途のために育てられているのでした。

 

・農作物とは、人間によって育てられ、人間の役に立つ植物だよ
・食用、飼料、薬用、工業用、観賞用といった用途があるよ
 

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つまり…

農作物とは

 人間によって育てられ、人間の役に立つ植物

という自然加工物なわけです。

 

わしらの主要な化学エネルギー源として、植物を眺めると、たんに「きれいだね」とか「緑が多いね」といった見た目とは別の見方ができるのぉ。

 

歴史のツボっぽくいうと…

  • 紀元前23,000年前頃
    農業の興り
    イスラエル・ガリラヤ湖畔で、農耕の痕跡(各種の麦)が発見される

  • 紀元前10,000年前頃
    稲作の興り
    中国・長江流域で、稲作を中心とする農耕の痕跡が発見される

  • 8000年前~6500年前頃
    織物の発明
    西南アジアやエジプトで、麻や綿などの植物繊維を用いた織物が発明される

  • 紀元前4000年頃
    乳香の利用
    エジプトの墳墓で、香料として用いられる乳香(ムクロジ目カンラン科ボスウェリア属の樹木から取れる樹脂)が発見される

  • 紀元前4000年頃
    薬用植物の記述
    メソポタミア文明で、薬用植物の名を記した粘土板が記される

  • 7世紀頃
    アカネによる染色
    日本の奈良時代に、アカネ科の多年草アカネが鮮やかな赤色(茜色)の染料材料として用いられる。

  • 9世紀後半
    荏胡麻油の主流化
    日本で平安時代、離宮八幡宮の宮司が荏胡麻の搾油機を考案し、神事の灯油(ともしびあぶら)として利用される。

 

 

<参考文献>(2019/12/20 visited)

農作物 - Wikipedia
薬草 - Wikipedia
飼料 - Wikipedia
工芸作物 - Wikipedia
品種改良 - Wikipedia
栽培植物(さいばいしょくぶつ)とは? 意味や使い方 - コトバンク
精選版 日本国語大辞典 - 栽培植物の用語解説 - 〘名〙 野生種から、利用目的に応じた改良発展をさせて作り上げてきた植物。イネやムギなどにみられるように歴史を通じて、栽培される環境、技術、さらに栽培者の価値観などの相違によって、きわめて多数の型(栽培品種)がみられる。
http://tsuchitote.com/?p=1172
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