気動車

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この用語のポイント

・エンジン搭載して自走する鉄道車両だよ

簡単にいうと…

気動車とは

 エンジン(内燃機関)を搭載し、各車両に自走能力がある鉄道車両

という技術個体です。

搭載エンジンとしては、大型化しやすいディーゼルエンジンが多いです。

架線などの電気設備が不要というメリットがあり、日本では、全路線の3割程度を占める非電化路線で運用が続いています。

詳しくいうと…

気動車も、電車と同じく、車両1台1台が原動機をもちます。

ここではディーゼルエンジン+発電機+電気モーターを併用した、ディーゼルエレクトリック方式の気動車をみてみましょう。

 

気動車の構造はざっくり下図の通りです:

客車の下部で、ディーゼルエンジンのシャフト(軸)が回転運動しており、発電機を稼働させます。

この発電機で生じた電力を、各電気モーターへ給電することで、電気モーターに連動した車輪が回り、列車が走行するという仕組みです。

 

以上のように気動車は、電車のような電気供給設備(変電所・架線など)をレール沿いに敷設しなくても自律的に走行して、今日も各地の人々や貨物を運んでいるのでした。

 

 

・気動車は、熱機関(主にディーゼルエンジン)の回転運動で車輪を回す鉄道車両だよ
・電車のような電気供給設備がなくても走行できるよ
 

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つまり…

気動車とは

 エンジン(内燃機関)を搭載し、各車両に自走能力がある鉄道車両

という技術個体なわけです。

 

レール上を走る自動車のようなものかのぅ。むしろ、多くの電化設備が必要で、たびたび停電で運行見合わせする電車のほうが、周辺システムへの依存の大きい、特異な技術個体なのかもしれないのぅ。

歴史のツボっぽくいうと…

1887年 フランスの技術者レオン・セルポレーが蒸気エンジン式気動車を開発する。

1921年 日本でガソリンエンジン式気動車が営業開始される。

1934年 イギリスのGreat Western鉄道がディーゼルエンジン式気動車を導入する。

 

 

<参考文献>(2019/01/01 visited)

気動車 - Wikipedia
Diesel multiple unit - Wikipedia
セルポレー式蒸気動車 - Wikipedia
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