簡単にいうと…
構築体とは
ひとの居住・滞在目的ではない構造物
という構造物です。「構築物」とほぼ同じ意味です。
詳しくいうと…
ひとは世界のいたるところに構造物を築いてきました。
これら構造物のうち、ひとが居住・滞在する建築物以外で地面のうちに固定されたものを、構築物(このページ内では構築体)と呼びます。
構築体の種類
構築体は、その設置場所や利用目的に応じて、以下のようなカテゴライズが可能です:
・家具(屋内の構築体)
・市街の構築体
・交通の構築体
・エネルギー関連設備の構築体
一つひとつ概覧してゆきましょう。
家具(屋内の構築体)
家具は、主に建築物の中に設置され、広く生活や生産活動の役に立つ一般的な構築体です。
椅子や机、棚やベッドなどがあります。
市街の構築体
市街の構築体は、街のなかや郊外などに設置されている構築体です。
水道管やガス管、電柱や郵便ポスト、擁壁や煙突、遊具、堤防や鳥居などたくさんの種類があります。
交通の構築体
道路の構築体
道路の構築体は、道路やその関連設備の構築体です。
道路、橋、トンネル、信号機、歩道橋、ガードレール、立体駐車場、道路情報板など、車両やときには鉄道などが走るための、たくさんの種類があります。
鉄道の構築体
鉄道の構築体は、鉄道やその関連設備の構築体です。
レール、転轍機、駅のプラットホーム、自動改札機、鉄道信号機、索道支柱などがあります。
港湾の構築体
港湾の構築体は、港湾やその関連設備の構築体です。
防潮堤や岸壁、桟橋、ガントリークレーン、船舶昇降機、コンテナヤードなどがあります。
航空の構築体
航空の構築体は、空港やその関連設備の構築体です。
滑走路や航空灯火、空港レーダーや着陸誘導装置、電波標識、エプロンなどがあります。
エネルギー関連設備の構築体
伐採林の構築体
伐採林の構築体は、伐採林や木材加工設備の構築体です。
炭窯などがあります。
鉱山の構築体
鉱山の構築体は、鉱山や鉱石加工設備の構築体です。
支保工、ホッパー、溶鉱炉などがあります。
油田・ガス田の構築体
油田・ガス田の構築体は、油田・ガス田や石油・天然ガス加工設備の構築体です。
石油プラットフォームやパイプライン、サッカーロッド・ポンプ、液化プラント、LNG受入基地やLNG再ガス化設備などがあります。
発電所の構築体
発電所の構築体は、発電所やその関連設備の構築体です。
ダム、冷却塔、ソーラー・アップドラフト・タワー、OTECプラントなどがあります。
以上のように構築体は、屋内・市街・交通・エネルギー設備など、多様な場面で地面の上に組み立てられ、わたしたちの消費と生産を助けてくれているのでした。
さらに知りたいなら…
各構築物に応じて構造・工法がかなり異なるので、
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つまり…
構築体とは
ひとの居住・滞在目的ではない構造物
という構造物なわけです。
その多くが地面上に固定されている構築物は、ひとの流れ、交通の流れ、エネルギーの流れなどさまざまな「流れ」を支持したり情報伝達するのに用いられておる。
歴史のツボっぽくいうと…
- 約30万年前炭の利用日本の約30万年前の遺跡から炭が発見される
- 紀元前4000年頃石造アーチ橋の建造古代メソポタミア文明で石造のアーチ橋が架けられる
- 紀元前2800年頃椅子の発達古代エジプトで装飾の施された椅子が作られる
- 紀元前2750年人類最初のダムエジプトで人類最初のダム「サド・エル・カファラダム(異教徒のダム)」が上水道用途で建造される
- 紀元前2600年頃大規模な舗装路古代エジプトで、ピラミッド建設のため石切場から建設現場までの道が石で舗装される
- 紀元前25~19世紀頃都市水道の敷設インダス文明の都市モヘンジョダロで、井戸から揚水した水が水道管を通して給水される
- 紀元前2200年頃レンガ橋の建造古代都市バビロンでユーフラテス川に全長200mのレンガ橋が架けられる
- 紀元前1900年頃古代ローマ帝国の水道橋古代ローマ帝国の各地で、水道を通すための橋が建造される
- 紀元前1600年頃セメント舗装路の登場古代ギリシャのクレタ島で、セメントやモルタルを基礎部素材にした石の舗装路が造られる
- 紀元前600年頃荷馬車用の溝古代ギリシャのコリントス地方で、馬車が石灰岩の溝の上を走行する
- 紀元前5世紀頃アスファルト舗装路の登場古代メソポタミアの都市バビロンで、アスファルトとモルタルで詰めたレンガ基礎の上を石で舗装した舗装路が造られる
- 紀元前450年クレーンの登場古代ギリシャで、梃子と滑車を利用した人力のクレーンが石造建築のために用いられる
- 紀元前3~紀元後5世紀古代ローマの水道網古代ローマで多数の水道が整備され、1日100万m3以上の給水量を誇る
- 6世紀頃橋建設の支保工古代ローマ帝国・リミラ(現 トルコ南西部)で、支保工を用いた橋(「リミラ近くの橋」)が建設される
- 9世紀~12世紀日本での木炭の普及日本の平安時代に、山林部を中心に炭焼きが広く行なわれる
- 1300年代頃ドイツの古クレーンドイツのハノーヴァー州リューネブルグで、古クレーンと呼ばれる、チェーンを巻き取るドラムを人力で回して吊り下げするピポット型のクレーンが造られる
- 16世紀森林資源の枯渇イギリスで、製鉄用途の木炭需要の高まりにより、森林伐採が深刻化する
- レールに鉄が使用されるイングランドのカンバーランドで、木製基盤上に薄い帯状の鉄を張り付けたレールが造られる
- 1831年現在のレールの原形アメリカの技術者ロバート・スティーブンスが、現在使用されるレールの原形となる平底のレールを発明する
- 1909年最初期の空港アメリカのメリーランド州で、技術者ウィルバー・ライトがカレッジパーク空港を開設する
- 1913年多目的ダムの法律プロイセン(現 ドイツ)で、治水と利水双方の機能を備えた多目的ダムに関する法律「プロイセン水法」が制定される
- 1916年最初のコンクリート舗装の滑走路フランスのクレルモンフェランで、最初のコンクリート舗装された滑走路が造られる
- 1917年アメリカのダム建設アメリカで「洪水防御法」が制定され、ダム建設や河川改修が行なわれる
- 1935年調節可能な鉄柱スイス生まれの技術者ウィリアム・A・デ・ヴィジエが、長さの調節可能な鉄柱を設計し、支保工の柔軟な設置に貢献する
- 1938年世界初の海上石油プラットフォームアメリカのスペリオル石油会社が、メキシコ湾岸の油田上に世界初の石油プラットフォームを建設する
- 1942~1943年海上要塞の建造第二次世界大戦中、イギリスの陸軍・海軍が、テムズ川・マージ―川河口に、海上要塞「マンセル要塞」を建造、その後の石油プラットフォームの構造に影響を与える
<参考文献>(2019/11/09 visited)
