製造物
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この用語のポイント
簡単にいうと…
熱機関とは
熱をつかって運動エネルギーを得る仕組み
の総称です。
よく聞く「エンジン」という言葉は、この熱機関とほぼ同義語です。
詳しくいうと…
仕組み
熱機関は、熱を利用して運動エネルギーを得る仕組みです。
エンジンの内外で燃焼をおこし、この燃焼ガスの体積変化や速度変化を利用して、内部の部品を動かし、最終的に(多くの場合)シャフトという軸の回転運動を得ます。
種類
熱機関は、その燃焼を、エンジンの内部で行うか(内燃機関)、外部で行うか(外燃機関)に応じて大別されます。
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つまり…
熱機関とは
熱をつかって運動エネルギーを得る仕組みで、その燃焼の場所がエンジン内部(内燃機関)か外部(外燃機関)かに応じてタイプ分けされる
技術個体の総称というわけです。
ガスコンロを使って、お鍋で湯を沸かすと、フタがことこと揺れるのも、熱から運動エネルギーを得ている熱機関というわけじゃな!
歴史のツボっぽくいうと…
紀元1世紀頃 アレクサンドリアの工学者・数学者ヘロンが
蒸気の噴射を利用して回転する球について記述を残す。
1680年 オランダのホイヘンスが、火薬を用いた
ピストンと真空による熱機関の考えを発表する。
1690年 フランスの物理学者ドニ・パパンが
蒸気の凝縮現象に伴う減圧を利用して大気圧によりピストンを上下動させる
機関を考案する。
1712年 イギリスの発明家トマス・ニューコメンが
鉱山の排水用として実用的な蒸気エンジンを製作する。
1769年 イギリスの技術者ジェームズ・ワットが
ニューコメンの蒸気エンジンの改良型を製作する。
1860年 フランスのルノワールが、点火着火型の往復動2ストローク内燃機関を製造する。
1882年 スウェーデンのド・ラバルが衝動式タービンを開発する。
1884年 イギリスのパーソンズが反動式タービンを開発する。
1903年 アメリカのライト兄弟が、レシプロエンジン搭載プロペラ機(
ライトフライヤー号)を開発、世界初の有人動力飛行を成功させたとされる。
1903年 ロシア帝国の物理学者・数学者ツィオルコフスキーが、
液体燃料ロケットエンジンを構想する論文を発表する。
1926年 アメリカのロバート・ゴタートが
1939年 ドイツのハインケル社が、世界初のターボジェットエンジン搭載の
航空機He178を初飛行させる。
1950年代~ 航空以外の分野(戦艦、鉄道、自動車、発電など)で
ガスタービンエンジンが利用されはじめる。
1960年代 ターボファンエンジンが開発される。
<参考文献>(2018/09/22 visited)