簡単にいうと…
製造物とは
工業において原材料を加工した後の完成品
という生産された技術です。
ある型にもとづき大量生産される加工品を指し、そこで加工が行なわれる作業場は「工場」と呼ばれます。
「原材料」「加工」「完成品」といったキーワードは、完成前の段階の「仕掛品」と対照されます。これらは工業簿記の用語でもあるため、上記赤字の製造物の定義は、やや商業観点です。
詳しくいうと…
製造物の成り立ち
工業において造られた大量生産品は、製造物と呼ばれています。
個人の経験や勘に頼っていては大量生産はできません。個々人の思惑やイメージを超えて、何か客観的な観点で設計図を描き、「これは上手く働く!」と確信できたときに初めて工場生産のGOサインが企業組織内で出されます。
何か客観的な観点、つまり集団の知識は科学と呼ばれます。
そしてこれら科学諸学問の知識に基づき、作るための方法論が工学です。
工学というフィルターを通して、科学知は組み合わされ、物質が組み立てられます。
つまり、設計・特許取得・製造・検証・品質保証といった一連のプロセスが踏まれます。
こうして、ある製造物が生まれ、世に広まります。
製造物の分類
歴史上、数多と築かれてきた製造物の山脈を前にして、わたしたちは一体どうやってそれらを分類し、整理して、何かしらの直観的な理解を製造物から得られるのでしょうか?
たとえば、以下のような分類法がありえます:
・それらについて興された工業の分類にもとづき分類するやり方(標準産業分類)
・それらについて記されてきた書物の分類にもとづくやり方(図書十進法分類)
・それらについて取得された特許の分類にもとづくやり方(国際特許分類)
ところが、このWebページでは製造物を下記の基準で分類しました:
・それらについて適用されるエネルギーの分類にもとづくやり方
すると、ターゲットとすべき大まかなエネルギー(以下、E)が、次のように現れてきます:
これら製造物の下位分類について、一つひとつ概覧してゆきましょう。
運動の技術
運動の技術とは、運動Eと位置Eの布置を有用な仕事のために結集させる工夫であり、そうして作られた製造物です。
熱の技術
熱の技術とは、熱Eの移動を有用な布置となるようコントロールする工夫であり、そうして作られた製造物です。
電磁気の技術
電磁気の技術とは、電気E、磁気Eおよび両者の相互作用を導いて有用な効果を得る工夫であり、そうして作られた製造物です。
光の技術
光の技術とは、光Eを発生させ、またはその光線を屈折・増幅させて有用な効果を得る工夫であり、そうして作られた製造物です。
音の技術
音の技術とは、音Eを発生・収録・解析して有用な効果を得る工夫のことであり、そうして作られた製造物です。
収録器、音響器、探音器に下位区分されます。
原子力の技術
原子力の技術とは、原子の核崩壊・核反応から有用な効果を得る工夫のことであり、そうして作られた製造物です。
核崩壊器、核反応熱器、核兵器に下位区分されます。
このWebページでは以上のエネルギー分類にもとづいて、製造物を分類・整理しています。
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比較的まとまった内容なので、音響についてしっかり学びはじめたい方向けにおススメです。
つまり…
製造物とは
工業において原材料を加工した後の完成品
という生産された技術なわけです。
たとえば、他のエネルギーがどうしてここに出てこないのか? 各エネルギーの技術が2つとか3つに下位区分されているのには何か横軸のファクタがあるためか? そもそも製造物の先の定義はここでの試みにおいてどの程度準拠してよいのか? などなど、枚挙に暇がないわぃ。
それでもとにかくやってみる、ということは大事じゃがの。
歴史のツボっぽくいうと…
- 1687年古典的物理学の完成イギリスの数学者アイザック・ニュートンが、『プリンキピア・マテマティカ』を出版、力の概念や運動の法則といった古典的物理学を集大成させる
- 1712年実用的な蒸気エンジンイギリスの発明家トマス・ニューコメンが鉱山の排水用として実用的な蒸気エンジンを製作する
- 1772年技術の百科全書フランスの思想家ディドロとダランベールらが、それまで職人仕事として話題に上がらなかった技術の一覧を目論む『百科全書』を完成させる
- 1769年改良された蒸気エンジンイギリスの技術者ジェームズ・ワットがニューコメンの蒸気エンジンの改良型を製作する
- 1807年エネルギー概念の登場イギリスの物理学者トマス・ヤングが、『自然哲学講義』において「Energy」という概念を、従来ラテン語で力を意味する「vis」に代わり提案する
- 1824年熱力学の登場フランスの物理学者サディ・カルノーが、『火の動力、および、この動力を発生させるに適した機関についての考察』を出版、当時の蒸気機関の熱効率や熱機関サイクルに関する理論的研究を行なう
- 1831年電磁誘導の発見イギリスの物理学者マイケル・ファラデーが、電磁誘導の法則を発見する
- 1862年-1864年設計図の数学フランスの数学者ジャン=ヴィクトル・ポンスレが、ロシアの捕虜収容所内で射影幾何学を研究して『解析学と幾何学の応用』を出版、現代的な設計図の描き方に関する基礎を提供する
- 1875年機械力学の集大成ドイツの工学者フランツ・ルーローが、『機械の運動学』を出版、リンク機構やクランク機構といった300種類以上のメカニズムを挿絵付きでまとめる
- 1875年
- 1906年三極真空管の発明アメリカの発明家リー・ド・フォレストが、電気信号を増幅する三極真空管を発明、以降の電子工学の可能性を広げる
- 1942年最初の原子炉イタリア生まれの物理学者エンリコ・フェルミが、移住先のアメリカで、世界最初の原子炉「シカゴ・パイル1号」を完成させ、原子核分裂の連鎖反応の制御に史上初めて成功する。
- 1947年
<参考文献>(2019/09/09 visited)